2022.5.29

 

西へのドライブ一人旅

(発案の経緯 & 蒲郡編)

 

この度、色々な思いから、九州方面に向けてドライブ一人旅に出ることにしました。

 

突然どうして?!

なぜ一人で?

 

と、この話を聞いた皆さんから訝しがられました。

 

しかし、何故か『どうしても今やっておきたい!』という衝動に突き動かされ決断しました。

 

その理由を思い付くままに挙げると・・・、

①昔、クロアチアへの旅で出会って親しくなった、愛知県蒲郡市に住むSさんが、最近白血病でお亡くなりになり、奥様が悲しみの淵に沈んでおられるのを知って、私も妻を白血病で亡くしたことから、とても他人事とは思えず、せめてご仏前にお線香を手向け、奥様を少しでもお慰めしたいと思ったこと。

②昔まだ若かった頃、前の妻と伊勢志摩を観光旅行した際、有名な志摩観光ホテルの《鮑のステーキ》を食べようかとレストランの前まで行きながら、あまりの値段の高さに怖気付いて、食べずに帰ってしまったことが心残りで、いつか(彼女と一緒に)リベンジしてやりたいと思っていたこと。

③学生時代にやって、ずっと強烈な印象として残っている気儘な貧乏旅行みたいなことを、もう一度やってみたいと思ったこと。

④福岡に住む親友が、「最近めっきり老けてきた」と言うので、お互いに手遅れにならないうちに旧交を温めておきたいと思ったこと。
⑤自分にどれくらいの体力が残っているか、限界に挑戦してみたくなったこと。

などなど…。

なんだか映画『死ぬまでにしたい10のこと』みたいな感じですが、これも長い目で見れば、終活の一つなのかもしれません。

 

 

なぜ一人旅なのか?

私の女友達などは、『夫婦関係に何かあったんじゃないの?』と内心興味津々でその理由を聞きたがりましたが、残念ながらそんな深い訳はありません。 今一緒に生活している家内は、私の運転で長距離ドライブすることはゴメンだと言うし、私が好きなバス・トイレ共同のゲストハウスやドミトリーなどに泊まるのはモッテノホカなので、今回は一人旅と相成った次第です。それに、7月からはまた長期の海外生活が待っているので、偶には一人旅も良いかなと・・・。

 

出かける前は、一人での長距離ドライブは不安でしたが、いざ出かけてみると、口うるさく言われなくて済むし、一人で静かに考え事が出来るので、とても快適です。

 

 

 

この日は蒲郡で大規模なフェスティバルがあって交通渋滞が予想されるとの情報があったため早朝に家を出ましたが、渋滞は全くなく、予定より2時間も早くSさんのお宅に到着しました。

 

歯科医師だったSさんのお宅は、辺りを睥睨するような大邸宅でした。

Sさんの朗らかなお人柄が忍ばれる素敵なご遺影が飾られた祭壇にお線香を手向け、深く深くご冥福をお祈りしました。

祭壇の横には沢山の胡蝶蘭と共に、私がこの日に届けてもらうように頼んでおいた白い花のアレンジメントが届いていました。

 

そして奥様と、闘病生活のこと、生前の思い出、今後の身の振り方など、様々なことを話し合い、涙を流しあいました。 伴侶を失う悲しさ、辛さは、失った者でなければ分からないものです。 早くお宅に着いたお陰で、ジックリお話が出来て良かったと思いました。

 

予定の時刻になったので、予約してあった《蒲郡クラシックホテル》の「六角堂」という鉄板焼レストランでランチをいただきに行きました。 私のボロ車ではなく、奥様の運転するBMWのスポーツカーM440i グランクーペで向かいました。

 

クラシックホテルは蒲郡を代表する高級ホテルで、整備された庭園の中に城郭のように聳える建物が素敵です。

 

鉄板焼レストラン《六角堂》はホテルの敷地内にある指定文化財の建物の中に作られています。

 

 

食事中、ウエイターが粗相をして、グラスを派手に倒して割ってしまい、ガラスの破片が奥様のお肉のお皿に飛び散った可能性があることから、半分以上召し上がったお肉を下げて、また新しく焼き直してくれました。

当然奥様は食べ切れないので、私にお裾分けが回ってきました。 美味しいステーキを余分に食べられて、私としてはラッキーでした。



 

奥様とお別れして、今日のホテル「三河湾リゾートリンクス」に向かいました。

ホテルに向かう道中、吉良上野介の墓所がある華蔵寺を訪ねました。

吉良上野介のお墓です。

 

 

境内の石板には、吉良上野介は忠臣蔵のドラマで悪役とされているが、実は治水工事などに功績を残し、人々に慕われた名君であったこと。 腹に据えかねることがあっても一時の激情で刃傷沙汰に及ぶべきではなく、相手を許す広い心を持つことの大切さが刻まれていました。

今では吉良家の末裔と、浅野家の末裔とは、親しく交流を持っているとも記されていました。

 

 

ホテルは三河湾を見晴らす高台の眺めの良い場所にあり、露天風呂とサウナ付きの大浴場があって、旅の疲れをすっかり癒すことが出来ました。

 

明日は、松坂⇒伊勢⇒志摩を巡ります。