2019.9.28

 

知る人ぞ知る秘密の要塞を発見! 

Castell Punta de n’Amer

 

 

我々のアパートのあるカラ・ミヨールのビーチから、海に向かって右、すなわち南へ南へと

約2㎞ほど歩いて行くと、やがて砂浜は途切れ、荒々しい岩場の海岸になります。

ここは、プンタ・デ・ナメール半島(Punta de n’Amer)と呼ばれる地域で、内陸部は植物に覆われた自然保護区になっています。

 

この辺までくると、海水の透明度は格段に高くなり、吸い込まれそうなターコイズブルーの海が目の前に広がります。

 

 

ここからの、カラ・ミヨールの白い街並みは素晴らしい眺めです。

 

 

 

さすがにこの辺まで歩いて来る観光客は少なく、喧騒から離れて、静かな自分たちだけの時間を過ごすことが出来ます。

 

この自然保護区の低く生い茂る緑の中に、一本の道が延びていて、たまに人が行き来しています。

 

「この奥に何があるのだろう?」

不思議に思ってGoogle Mapで調べてみると、何とそこには、プンタ・ダ・ナメル城(Castell de la Punta de n'Amer)と呼ばれる要塞のようなものがあることが判り、早速行って見ることにしました。

 

陽射しを遮るものの無い、炎天下の道を頑張って歩いてゆくと、やがて鶏の鳴き声が聞こえ、猫が現れたりして、人の営みの気配が感じられるようになります。

 

突然目の前が開け、真四角で外壁がピラミッド型に抉られた要塞のような奇妙な建物と、その横にバラックの細長い建物が現れます。 そして、そばの小屋の中に何故かオウム(鸚鵡)もいたりします。

真四角な奇妙な建物

 

不思議なバラック(要塞の上から)

 

「オラ」と言ったら、「オラ」と鸚鵡返しの返事をしたような…

 

この立方体の奇妙な建物は、かってこの辺りに海賊が跋扈していた17世紀頃、防御のために造られた要塞で、周りには深い堀が巡らされ、跳ね橋で城内に入れるようになっています。

 

深い堀と跳ね橋

 

見学は無料で、内部には昔の銃砲やサーベル、写真や資料などが展示されており、狭い

石造りの螺旋階段で屋上に登れるようになっています。

屋上へ上る狭い石の螺旋階段

 

屋上からは、青い海に囲まれた360度のパノラマが望め、カラ・ミヨールの街並みと、隣町のサ・コマ(Sa Coma)の街並みが美しく眺められます。

 

これはやっぱりビデオ映像でご覧いただきましょう。

 

バラック建ての簡素な建物は、昔の兵舎だったもので、今はレストランに改装され、立派に営業しています。

周囲には椰子のパラソルと椅子が配置され、眺めの良いテラス席もあります。

店は、何処からこんなに人が湧いてきたのかと思う程、賑わっていました。

我々も、テラスの最前列の特等席に陣取り、ビールとハンバーガーで小腹を満たしました。

 

大ジョッキはもちろん家内の

 

我々はこの気持ちの良いテラス席で1時間以上マッタリと過ごし、美しい眺めと心地よい風を心行くまで堪能しました。

「少し遠かったけど、ここまで来た甲斐があったわね。」「うん、来てよかったな。」と二人の意見が一致し、我々のとっておきの場所となりました。

 

 

帰りにもう一度、透き通った海岸に立ち寄ってみました。

ビデオを撮りましたので、吸い込まれないように注意してご覧ください。

吸い込まれそうに美しい海

 

あまりの美しさに「泳ぎたい!」という衝動に抗しきれず、ゴツゴツの鋭い岩場を下り、ズボンを脱いで、帽子やメガネを付け靴を履いたまま、パンツ姿で泳いでしまいました。

とても気持ちが良かったです。

 

ついに吸い込まれてしまいました!

         (声が大きいので音を消して再生してください)

 

いつまでも好奇心旺盛で、危なっかしいことをしてしまう私です。

「いいかげん歳を考えろ!」ってか?