2019.9.13

 

マヨルカ島がおかしい、スペインがおかしい、

地中海がおかしい、ヨーロッパがおかしい、

地球がおかしい

 

今日は一日、雨が降ったり止んだりの、不安定な天気でした。

ここ数日天候が荒々しいです。 一昨日はご報告した通り、雹まで降りました。

1年の内、300日は晴天が続くというキャッチフレーズは、過去のものとなってしまったのでしょうか?

どうも、様子がおかしいです。

 

最近、地球上で起こっている大規模災害を見ると、関東地方を襲った台風15号の被害を上回る甚大な被害が方々で発生しています。

 

今日のTVのニュースでは、昨日(9月12日)にスペイン南東部のバレンシア州やアリカンテ州の広い地域で、観測史上最大の豪雨により洪水や鉄砲水が発生し、過去 100年で最悪といわれる深刻な被害が出ていることが報じられています。  

このニュースは日本では報道されているでしょうか?

 

この豪雨により、バレンシア州のオンティニェントという街では川が氾濫し、下の写真のように街全体が冠水する状態となっているそうです。

 

モロッコやチュニジアでも、豪雨による洪水や鉄砲水が発生しているようで、南欧からアフリカ北部にかけて、全体的に非常に荒れた天候がここ数日繰り返されているようです。

マヨルカ島の荒天も、その一環だと思われます。

 

普段は殆ど災害の無い穏やかな気候であると思われていた地中海沿岸で、昨年来洪水などの災害が多発しているようです。

チョット調べて拾っただけでも次のような災害が連続的に発生しています。

 

2019年8月27日 スペインの首都マドリード近郊アルガンダ・デル・レイで雹嵐により壊滅的   

           な洪水が発生。 この場所はマドリード地区の一部といえる場所です。

 

2019年4月22日 スペインの地中海沿岸が100年に1度の豪雨に見舞われ、バレンシア他方

           で洪水が発生。

 

2018年10月11日 フランスの地中海に面したヴァールという場所で「数時間で1ヶ月分の雨

            が降り、洪水と濁流による被害が発生。

            近辺にはカンヌ、ニース、マルセイユなどのリゾート地がある場所です。

                 

2018年11月27日 トルコのボドルムというリゾート地が激しい雹嵐に見舞われ、町はあっと

             いう間に洪水に飲み込まれたそうです。

 

 

 

本来的に穏やかな気候の地中海で何が起こっているのでしょうか?

地中海で発生する珍しいタイプのハリケーン並の暴風雨を「メディケーン」と呼ぶそうです。

この言葉は私も初めて聞きましたが、「地中海(Mediterranean)」と「ハリケーン(Hurricane)

をくっ付けた造語です。

2018年9月28日には、この「メディケーン」によってギリシャが甚大な被害を受けています。

メディケーンによるギリシャの被害状況

 

 

このような強力な暴風雨が地中海で発生する理由は、おそらく「地中海の海水温度がきわめて高いため」ではないかと言われています。

下は、2018年9月下旬の地中海の海水温度の分布です。これを見ると、9月下旬でも地中海の殆どで海水温度が25℃以上であることが判ります。

赤い部分は25℃以上を示す

 

台風やハリケーンが発生する条件のひとつに「海水温度が 26℃以上であること」があると言われています。 今後毎年の夏に、地中海の海水の温度がこのように異常に高くなる状況が変わらなければ、今後も「メディケーン」の発生は繰り返されるのでしょうか? 

 

 

こうした異常気象は、地中海沿岸に限ったことではありません。

近年は地球規模で世紀末的巨大災害が多発しています。

 

2019年9月5日 メキシコで熱帯暴風雨フェルナンドにより「6時間で6ヵ月分の雨」が降り、

           壊滅的な農業被害が発生。

 

2019年9月1日 バハマ諸島を史上最強クラス(カテゴリー5)の「ハリケーン・ドリアン」が直撃。

          アバコ島は壊滅。フロリダ州には非常事態宣言が発令。

 

2019年8月22日 ポーランドのタトラ山脈にある観光地で、山頂に設置してあった金属製の

           十字架を雷が直撃し、子どもを含む 4人が死亡し、100人以上が負傷。

 

2019年8月22日 インドのモンスーンによる洪水の死者数が1100人を突破し、史上最悪規

           模を更新 。

 

2019年8月20日 トルコの巨大都市イスタンブールが「90分で4ヵ月分の雨が降る」という経

           験したことのない豪雨に見舞われる。

 

2019年8月19日 異常気象が続くアフリカのスーダンで「1日に3ヵ月分の雨」が降り大洪水

           が発生。少なくとも50人が死亡。

 

2019年7月26日 ブラジル北東部にある大都市レシフェが大洪水に見舞われ、少なくとも12   

           名が死亡

 

2019年7月18日 インドとネパールで、干ばつから一転してモンスーンの豪雨による大洪水

           が発生。1000万人が洪水の影響を受け、300万人が避難。

 

2019年6月29日 ロシアのイルクーツクで前例のない壊滅的な洪水が発生。

 

2019年4月24日 南アフリカのダーバン周辺で記録的な洪水が発生。少なくとも70名が死亡。

 

2019年4月22日 スペインの地中海沿岸バレンシアで100年に1度の豪雨が発生。(前掲)

 

2019年3~4月 南アジアで週末的な大洪水が連続的に発生。アフガニスタン、インド、パキ

           スタンの参加国だけで250人以上が死亡。 

 

2019年3月17日 モザンビークとジンバブエを非常に強力なサイクロン・アイダイ(Idai)が直 

           撃。死者は数千人にのぼる。

 

2019年3月15日 米・ネブラスカ州で大規模な「氷の津波」アイスジャムが発生。これにより、

           ダムが決壊し終末的な洪水が発生。

 

2019年3月5日  米・カリフォルニア州で5分間に1500回の落雷が発生。アメリカでもっとも乾

           燥したデスバレーで洪水が発生。

 

もう、キリが無いのでこれくらいにしておきます。

 

 

 

今まで災害と無縁であったような地域で、とんでもない大災害が発生していますし、これまでも災害に見舞われやすかった地域では、災害の頻度と規模が極端に過酷になってきているように感じます。

 

今、地球が本当におかしなことになっていると感じます。

今こそ、地球温暖化防止や気候変動対策の取り組みに、全世界を上げて本気で取り組まなければ、我々の可愛い子供や孫の世代に、大変な災いをもたらすことになりかねないと、心底憂慮されます。