2019.5.12

最大の難関、カレンナックへの道程

教訓その1: フランスでヒッチハイクをしても上手く行かない。
       教訓その2: 物事はよく確認することが大切。


今日は、フランス人でも知る人の少ないカレンナック(Carennac)への移動日です。
この村への行き方がイマイチよく判らず、辿り着けるか不安を抱えてのスタートでした。

ペリグーのオフィス・デ・ツーリズモのお姉さんも、
「カレンナック?どうやって行くのかしら?」
いう頼りない感じで、色々調べてくれた結果、
「ペリグーから列車でサラ(Sarlat)という町まで行って、次にそこからバスでスイヤック(Souillac)という町まで行って、そこからタクシーに乗るのがいいわ。」 と教えてくれました。

ペリグーからサラ(Sarlat)までは列車で1時間半程度。すぐに着きました。

「サラに着いたら、バスの乗り継ぎ時間が3時間近くあるので、旧市街を散策するとイイワ。」 とオフィスデツーリズモのお姉さんが薦めてくれた通り、町を見物することにしました。 荷物はバス停の近くのカフェで預かって貰いました。

「風と共に去りぬ」に出てくるような名前…(あれは「タラ」か…)のこの町は、中世の街並みが残るなかなか良いところでした。

何処も絵になるので、写真をバシバシ撮ってしまいました。


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高台からの
サラの眺め








3羽の鵞鳥が街のシンボルです。(写真左上)
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広場を見つめる青年の像








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折しも若者のマラソン大会が催されていました。
幾つかの関所を通る度にピンク、グリーン、ブルーetcと異なった色の粉を頭から浴びせられます。

身体に悪そう…







サラからスイヤックまでのバスです。

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のバスで1時間ほどでスイヤックという駅に着きました。
しかし、駅前には何もありません。

駅でタクシーを呼んでもらいましたが、3社あるタクシー会社は何処も空いている車は無いとのことで断られてしまいました。
念のため、近くのホテルに行って、タクシーを呼んでもらいましたが、結果は同じで、何処もダメという返事でした。(どこの会社もビジーで車が無いということらしい。)

ここからカレンナック迄は約30km、歩くと8時間はかかる距離です。
もう夕方の6時近くだし、夜通しそんなに歩けるはずもありません。

仕方なく、ヒッチハイクをしようと決めて、左手の親指を立てながらゴロゴロと荷物を引いて道路の右側を歩いて行きましたが、一向に誰も止まってくれません。

困ったなー、と途方に暮れていると、とある家の前で花に水を遣っている奥様がいました。思い切って
「ボンジュール! 私はこれからカレンナックまで行かなければならないんだけど、タクシーが全く無くて、ヒッチハイクをしているんです。だけど誰も止まってくれなくて困っているんです。50€払うからお宅の車で私を送ってくれませんか?」
と図々しいお願いをしてみました。すると奥さんは私に同乗したのか、
「車ならあることはあるけど…。チョット待っててね。主人に聞いてくるから。」
と、家に入って、すぐにご主人と一緒に出て来てくれました。

ご主人は 「カレンナックか。どうやって行くんだっけ?」と奥さんと地図を調べていましたが、大体の見当がついたらしく、私の荷物を積んでガレージから車を出してくれました。
100€札を出すと、チャンとお釣りを50€くれました。

おそらく彼らにとって50€は大金だろうし、私にとってはタクシー代よりは安いので、お互いウイン・ウインの関係だったんだと思われますが、それにしても通りすがりの日本人の頼みを聞いてくれたご夫婦の親切に感謝感謝でした。

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地図を調べる親切なご夫婦


「カレンナックって
どう行くんだ…?」

「ああ、ここか。
だいたい分かった。」




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地獄で仏に会ったとはこのことです。

感謝の記念撮影で
「はいチーズ!」




カーナビも、スマホも無い、まるで昔の私のようなアナログオジサンの運転で、
途中道に迷いながらも、何とかカレンナックに着くことが出来ました。


窮すれば通ず。 こういうハプニングがあるから旅は楽しいのです。


しかし・・・、

送ってもらう車の中で今日泊まるB&Bの書類を確認したところ≪特別リクエスト≫の欄に、B&BのオーナーVincentとの次の遣り取りが記載されていました。


Hello Yoshiteru Yano,
You should be able to take a train from Perigueux to Brive and then St Denis près Martel

train station. Our guest house is 10km from St Denis près Martel,and we could pick you
up on request.
Best Regards
Vincent
( 要約:最寄り駅のサンデニ・プレ・マーテル駅まで来れば迎えに行ってやるよ。)


Dear Vincent,

Thank you for your prompt reply and kind suggestions.

Please pick me up at St Denis près Martel trainstation.
I will email you one day before my arrival in order to let you know what time I will 
arrive at the station.
Best Regards,
Yoshiteru Yano
 (要約: 駅に着く時間が決まったら、前日にメールするから迎えに来てね。)


あ、いっけない!
B&Bを予約した際に、カレンナックへの一番いい行き方を教わっていたし、駅まで迎えに来るよう頼んでいたんだった!
予約したのが1か月も前だったので、すっかり忘れちまってたー!

B&Bに着いたら、オーナーが開口一番、「メールを待っていたんだぞ。」って。

私は平謝りに謝ったのでした。  チャン・チャン!