【バードライヒェンハルの七不思議】
 
 
ふしぎ発見その①:世にも不思議な建造物がある。
 
 
皆さんは、この妙チキリンな建造物が何だかお判りになりますか?イメージ 27
 
 
 
 
 
 
 
正面から見ると
城館の様でもあり・・・。
 
 
 
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左右全長160m もあって・・・、イメージ 28
 
 
 
 
 
一見 城壁の様でもあり、・・・。
 
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13mもの高さから、柴(木の枝)を伝って塩水が滴り落ちている…。
  
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「製塩装置」だって? ブッブー! 近いけど外れー! 
 
 
これは1912年に建造された《 アルプス塩水の屋外吸入治療装置 》で今も現役だ。名前は“Gradierhaus”という。
  
 
 
 
1日に40万ℓもの塩水が柴を伝って滴り落ちる際に微細な粒子になって気化し、アルプス塩泉の有効成分がこの装置の周囲に漂う。
この装置の周囲をゆっくり散策して、それを吸入することにより、人体の持つ自然治癒力が増強されるらしい。
 
この建物の周囲には、ヒンヤリとした冷気が漂い、散策しているだけで気持ちが良い。ベンチやリクライニング・チェアも沢山あって、誰でも自由に休息できる。
 
老夫婦が仲良くのんびり昼寝していたり、お婆ちゃん同士がとめどなく会話を続けたりしている。時々若い女性が日光浴している姿も見かける。
 
 
 
 
ふしぎ発見その②:街中公園だらけ…というより…
            公園の中に街がある?
 
 
バードライヒェンハルには公園が多い。至る所に広い公園が整備されている。イメージ 30
 
 
 
 
 
 
ここは“Gradierhaus”のある「クーアパーク」。
 
 
 
 
 
 
 
 
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まさに公園の中に街の建物(ホテル、レストラン、カフェ、店舗、事務所、住宅、etc.)が点在しているような感じだ。
 
 
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特に門や柵がないから、どこからどこまでが公園なのか判らない。
 
 
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この公園の多さが、
街の雰囲気を落着
いたものにしている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ふしぎ発見その③:この街には異常に噴水が多い。 
 
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この街最大の噴水。
 
クーアパークのGradierhaus の前にある。
 
この噴水もアルプス塩泉で、この周りに座って塩泉の飛沫を吸入することにより、健康が増進されるのだそうだ。
 
 
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この噴水は塩泉なのかどうかは、舐めてみていないので判らない。
 
 
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透き通ったこの水は、舐めてみたが塩泉で非常に冷たい。
 
足湯のようなものらしいが、この中に暫く足を漬けていると、冷え切ってチョチョ切れそうになる。
 
時々、犬が豪快に飛び込んだりしている。
 
 
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飲用水でない場合は、
「飲み水ではありません。」
とわざわざ表示してある。
 
 
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このような清冽な疎水が、街のいたるところに流れている。
 
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このような疎水の傍らのカフェやレストランで
お客さんが旨そうにビールを飲んでいる。
 
 
我々は羨ましそうにそれを横目で見るだけ…。
食費を節約するため自炊に徹して、お酒もスーパーで買ったビールやワインをウチの部屋で飲む。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ふしぎ発見その④:こ、この静けさは何だ?
 
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ひ、人がいない…。
 
 
 
みんなどこに行っちゃったんだ?
 
 
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これは街の中心部にあるカジノや劇場の入った建物。
 
カジノやレストランは営業中。でも殆ど人がいない。
 
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この街唯一の繁華街。
 
アッ、人がいた!
 
たまに人影を見ると
ホッとする。
 
歩行者天国になっている様にみえるが、車の通行も可能だ。
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こちらは住宅街。
 
このように立派なお屋敷が緑の中に建っている。
 
 
「オッ、向こうから自転車に乗った人が来たぞ!珍らしー!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ふしぎ発見その⑤:バカでかい建物が沢山ある…
                        いったい何に使われているんだ?
 
 
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この古いレンガ造りの長大な建物は、このゲートのこちら側にも左右対称に建っている。
 
昔の製塩工場の付属施設のようだが、今は何に使われているのだろう。
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市庁舎広場の一角にある
用途不明な巨大な建物。
 
ガラス窓も埃で汚れており、
使われている形跡がない。
 
 
 
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クーアパークの一角にあるこの立派な建物は、昔の王室温泉療養施設だったらしいが、
今は何に使われているのだろう?
 
コンベンションホールの様でもあるが、使われている形跡が感じられない。
 
 
 
 
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この建物、夜になるとライトアップされるが、よけい不気味に感じられる。
 
 
 
 
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これは病院だ。
 
温泉保養地だけあって、
病院施設が多く目に付く。
 
窓に灯りがついていて、
人の気配がすると何故か
安心できる。
 
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この街一番のホテルの前庭の向こうに、ギリシャ神殿風の不思議な建物があった。
 
偶々出てきた男性が建物の周囲を案内してくれた。
 
写真に写っているのが建物の左半分で住宅として使われており、2世帯と2匹の猫が住んでいるそうだ。
 
写真に写っていない右半分はブティックの店舗になっていて、街のメイン通りに面している。
 
 
この街の建物は、大きくて優雅なのだが、ひと気がなかったり、使途不明だったりする不思議な建物が少なくない。
 
そうかと思うと、一見普通のドラッグストアに思われる店舗に入ってみると、中は意外と広く、地下から4階までエスカレーターが通っていたりする。
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エスカレーター完備のこの店舗はいったい何屋さんと定義したらいいのだろう?
 
地下には広大なDVDショップがあり、若者の姿が目についた。
 
1階は化粧品と薬、文房具や飲料水などが売られており、
2階以上では衣料品が売られているようだった。
 
食料品は扱っていないようだ。
 
店のコンセプトが判り難い。
 
 
 
 
 
ふしぎ発見その⑥:街の規模に不釣合いなほど ゴージャスな
       温泉レジャー施設がある。
 
 
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我々が滞在しているホテル(アパート)から歩いて5分くらいのところに
“Rupertus Therme”
という温泉プールとスパとフィットネスを一緒にしたような、超ゴージャスな施設がある。
 
この街の規模と人間の数に比べて豪華過ぎやしないか?
 
 
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我々が行った日は、天気が良かったので、家族連れで賑わっていた。
 
面白いことに気温が30℃を超えると1日券の入場料が割引になって、4時間券より安くなるという。
 
我々が行った日も、30℃を超えていたので、午前中から夜10時の閉館まで、目一杯入り浸って楽しんだ。
 
 
 
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「賑わっていた」と言っても、この程度。
 
空き空きだ。
 
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明るく綺麗なレストラン。
 
 
プールサイドのテラスにも
パラソルの席があって、
食事が出来る。
 
 
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サウナ室のフロア。
 
このフロアに温度の異なる
3つのサウナと、冷水風呂やシャワー室が配備されている。
 
若い女性もスッポンポンでサウナに入ったり、シャワーを浴びたりしていた。
 
私が一日中入り浸っていたのも当然だ。
 
 
 
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これは別棟になっているログハウス風サウナ。
ここには「サウナ・マイスター」
というオジサンがいて、毎正時に、ドラを鳴らして入り口を閉める。
10分間は出入り禁止だ。
マイスターが熱した石にハーブの入った水をかけると、暑い蒸気が立ち込めて、皆が呻き声を上げる。
マイスターは容赦なく、大きなタオルで熱風を仰ぎかけて来る。皆は両手を挙げてこれを受ける。
10分経つと皆で拍手して外に飛び出し、冷水プールに飛び込む。
この一角は、いわばヌーディスト・コーナーで、男女ともスッポンポンで泳いだり日光浴したりしていた。
 
私はサウナが好きなので、3回も挑戦した。 (いや、ホントに純粋にサウナが好きなんだってば!)
 
 
 
 
ふしぎ発見その⑦:老・壮・幼がバランス良く「生活」している。
 
この街は温泉保養地として有名なので、観光客には老人が多いのは当然だ。
 
しかし、街全体としては若者や小さな子供の姿も見られ、不思議とジェネレーションのバランスがとれているように感じられる。
 
日本の過疎地のように老人ばかりが目立つということはない。
 
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犬の散歩をさせるご夫人たち。
 
 
こちらは親子?
それとも、
おばあちゃんとお孫さん?
 
 
 
 
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自転車を止めて彼女と語らう若い男性。 
 
その横を自転車の若者が
颯爽と走り抜けていく。
 
 
家々の中からは子供たちの可愛い声が聞こえてくる。
庭には子供用のプールや三輪車が置いてあったりする。 
 
 
 
観光立地のこの街ならではかもしれないが、ここにはちゃんと「仕事」と「生活」が定着しているように感じられる。
 
そして風光明媚で住みやすいこの地を、若者は離れようとしない。
離れる必要がないのだろう。
 
この土地の人たちは、人間の生活とは何か、人生にとって何が大切かを、ちゃんとわきまえている様に思われる・・・。
 
この街はそんなことを感じさせる街なのだ。