とは言うものの、タイプを聞かれても本当に可愛いけりゃいいんですけど。

あっ!!絶対条件があるではないか!

「料理が上手な女性かな…」

俺はタバコに火をつけながら彼女に答えた。

すると彼女は…

「タバコ吸いすぎ!」

少し怒りながら、俺のタバコを取り上げると、自分の唇をつけた。

「タバコを吸う女…嫌い?」

不安そうな顔をしながら俺の答えを待っている。

「べつに…気にならないな。吸う女と吸わない女…どちらかを選べ!と言われたら吸わない女だろうけど、好きにすればいいんじゃないか?」

タバコを取られて宙に浮いたままの手が行き場を無くして、仕方無くグラスへと向かう…その時

俺の唇にタバコが帰ってきた。

あら?早いお帰りで…

心の中で、一応ツッコミを入れておいた。

彼女が真剣な表情で自分のカバンの中を覗き込み、何かを探している。

おもむろにタバコを取り出すと、力強く捻り潰した。

「どうした?」

俺は本気で意味がわからなかった。
ま…まさか、私もタバコやめるから、アナタもやめなさい!!
とか、言い出すんじゃないだろうな?
そんなセリフを吐いた途端、言葉を言い終わる前にタバコを3本まとめて火をつけて美味しそうに吸ってやるから!!
さて、どんなセリフが飛び出すのだ?

俺の期待とは裏腹な言葉が返ってきた。

「タバコ…やめる♪」

えっ!?何言ってんの…この子。
理解出来ないわ…

心の中の俺は、子供に手を焼いてる母親のセリフしか出てこなかった。

……
…………

「べ…別にやめなくてもいいんじゃないか?」

言葉のチョイスが難しい。俺の頭の中に有る引き出しを必死で開けてみるが、こんなシーンにフィットする言葉が見付からない。

「や・め・る♪」

俺の顔を見つめながら微笑んでいる。

「好きにしろ…」

俺は少し上に目線を上げてタバコの煙を眺めていた。

「うん。好きにする♪
あっ!料理ね!!
凄く自信あるよ。
でも…」

少し言葉に詰まった彼女を見ながらタバコを揉み消した。

「でも…の続きは?」

料理が上手と言ってるんだから、少し気になる。

何やら言いにくそうな顔で彼女は話し出した。

「私ね…見ての通り、お酒大好きなの。だから、作る料理のほとんどが濃い口の味付けになるの。
しかも、辛いモノが大好きだし…
ねっ!オジサンみたいでしょ…」

彼女は苦笑いをしながら俺を見ている。

ここは本音で話してやるか…