車のエンジンをかけて、目的地をナビで設定した。

タバコの煙がルーフに消えていくのを見ながら、大きくため息をついた。

面倒くせぇな…

そんな思いも知らずに、ナビの案内が始まった。

目的地には21時5分頃に到着予定です…

20時50分には着くな…
俺のナビは、必ず遠回りさせやがる。

いままでの9割は、俺のカンと予想で走る方が早いからな…

初夏

窓を開けて走るには、ちょうどよい気候だ。
この季節になると、夜のコンビニでたむろする若者が目につく。
本格的な夏を前にして、楽しげな姿…

…ん?まてよ…俺は若者じゃないのか?

とりあえず、自分にツッコミを入れておいた。

腕をくんで歩くカップル…
幸せそうな笑顔。
いつからだろう…あんな感情がなくなったのは…

フゥ…やれやれだ

いくらクールに気取っていても、今の俺はコンパに向かって走っている。

彼女が欲しくてたまりません!!

まわりから見たら、そんな感じにしか見えないだろうな;

彼女ねぇ…

面倒くせぇ。

俺は心と裏腹にアクセルを踏み込んだ。