東洋医学の数千年に及ぶ「ツボ療法」は、肩こり・腰痛・ストレスなど、
日常の不快な症状(未病)の改善 と 健康増進(養生)に役立ちます。
ツボとは、体の不調やゆがみを、正常な状態に戻す「調整点」のことです。
真夜中の歯の痛み・・・夜間痛!
いきなり歯がズキズキと痛み・・・次第に痛みが増して耐え難い痛みに。
真夜中に歯医者さんは、やっていないし・・・どうすれば?
歯の痛みに効くツボ
上下の歯の痛みが緩和できるように、3つに分けて説明して行きます。
A. 上歯の痛み ⇨ ➀四白 ②巨髎 ③下関 ④内庭
B. 下歯の痛み ⇨ ⑤大迎 ⑥頬車 ⑦翳風 ⑧商陽
C. 歯の痛み ⇨ ⑨歯痛点 ⑩合谷 ⑪陽谿 ⑫曲池
A. 上歯の痛み
➀四白(しはく)
位置:目の下、目のくぼみ(眼窩)下端の下方、くぼみ(眼窩下孔)部分。
効果:歯痛、眼精疲労、頭痛、めまい、顔の痙攣など。
②巨髎(こりょう)
位置:鼻の両脇、瞳孔からまっすぐ下にさがった部分。
効果:歯痛、鼻炎、鼻水、鼻詰まり、鼻かぜ、目の疾患など。
③下関(げかん)
位置:耳の穴の前方、頬骨下のくぼみ部分。
効果:歯痛、耳鳴り、顔面の痛み、顎関節の痛みなど。
④内庭(ないてい)
位置:足の甲、第2指と第3指の間、付け根部分にあるツボ。
効果:歯痛、口内炎、胃痛、下痢、手足の冷えなど。
B. 下歯の痛み
⑤大迎(たいけい)
位置:下あごの角の前方、くぼみ部分。
効果:歯痛、歯ぐきの痛み、顎の痛み、冷え、ほてりなど。
⑥頬車(きょうしゃ)
位置:下あごの角の前方、口の開閉で筋肉の動く部分。
効果:歯痛、顔面の痛み、顎のこわばり、口や歯ぐきの痛みなど。
⑦翳風(えいふう)
位置:耳たぶの後ろ、骨の出っ張りの前方、くぼみ部分。
効果:歯痛、難聴、頬のはれ、顔のまひ、乗り物酔いなど。
⑧商陽(しょうよう)
位置:人差し指の親指側、爪の付け根部分。
効果:歯痛、耳鳴り、難聴、眼精疲労、下痢など。
C. 歯の痛み
⑨歯痛点(しつうてん)
位置:中指と薬指の間、付け根部分にあるツボ。
効果:歯痛、口や歯ぐきの痛みなど。
⑩合谷(ごうこく)
位置:人差し指と親指の骨が合流する部分から、少し人差し指側。
効果:痛みの万能のツボ、特に首から上の症状、歯痛、頭痛、顔痛など。
⑪陽谿(ようけい)
位置:親指をそらせた時に出来る、二本のすじのくぼみ部分。
効果:歯痛、耳鳴り、難聴、目の痛み、のどの痛みなど。
⑫曲池(きょくち)
位置:肘を曲げた時に出来る、しわのくぼみ部分。
効果:歯痛、眼精疲労、冷え性、肩こり、肘の痛みなど。
ツボの押し方
写真を参考に、ツボの位置を確認して、その周辺を指で軽く押します。
最も感覚が敏感になっているところが、あなたにとってのツボになります。
ちょっと痛いけど・・・くらいの力加減でツボを刺激します。
ツボ押しは、力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸います。
ひと押し3~5秒を目安に、5~10回繰り返します。
④内庭⑧商陽⑨歯痛点の3穴は、親指と人差し指で挟むようにして
少し強めに押します。
注意点
・あなたの「歯の痛み」の症状を、正しく把握し適切に対処してください。
・歯の痛みのある側の、ツボを押します。
・皮膚の弱い方は、押しすぎに注意しましょう。
・ツボ押しで、虫歯や歯周病が治るわけではありません。
・応急処置としてのツボ押しです。必ず医療機関へ受診してください。
歯痛の緩和法
➀口を清潔にする
歯ブラシとうがいで、食べかすなど歯の詰まりもの取り除く。
②痛み止めの薬を飲む
自宅にある鎮痛剤を服用する。
③口の内外を冷やす
冷えた水を口に含んで冷やす。氷をタオルで巻き外側から冷やす。
④ツボ押し
ツボ押しで緩和する。
⑤夜間・休日救急センター
我慢ができない激しい痛みの場合、夜間・休日救急センターを利用する。
真夜中の「歯の痛み」・・・夜間痛!
いきなり歯がズキズキと痛み・・・次第に痛みが増して耐え難い痛みに。
痛くて眠れない、どうしよう・・・本当につらくて苦しい。
歯の痛みは、ツボ押しでの緩和効果はありますが、個人差があります。
痛みが引いても、虫歯や歯周病が完治したわけではありません。
翌日、必ず医療機関・かかりつけの歯医者さんへ受診してください。
ツボ押しで、あなたの「歯の痛み」が緩和しますように。
週刊はると
本内容は、2018年4月「困った時のツボ情報:歯の痛み」掲載分を一部再編集し改題した。