祭 プレヴェール

母親のあふれる水のなかで
冬 ぼくは生れた
一月のある夜のことだ
いく月かまえの
春のさなか
両親のあいだで花火があがった
それはいのちの太陽だった
そのなかにもうぼくはいた
両親はぼくのからだに血をそそいだ
それは泉の酒だった
酒倉なんかの酒でなかった

このぼくもまた いつの日か
両親のように去りゆくだろう


 (詩集「祭」平田文也訳/より)