夜のバガテル 北園克衛

この
夜のなかに

ひとつの風
と風
の谷間
をすぎていく

この

の黄金を囲繞(いじょう)する
暗黒のアブソリュウト

消えていく水

瑪瑙(めのう)

そしてあの

のなか
の火の颶風(つむじかぜ)

羽毛よ
それは

ただ
それまで

 (詩集「ガラスの口髭」より)