月の光に与へて 立原道造 月の光に与へて 立原道造おまへが 明るく てらしすぎた水のやうな空に 僕の深い淵が誘はれたとしても ながめたこの眼に罪は あるのだ信じてゐたひとから かへされたあの つめたい くらい 言葉なら古い泉の せせらぎをきくやうに僕が きいてゐようやがて夜は明け おまへは消えるだらうーーあした すべてを わすれるだらう