家制度の法制化=旧民法の制定 1871年の戸籍法の制定と、1896年の旧民法の制定によって、結婚・家族・相続のことが法律として家制度を規制するようになった。戸主を中心の人物として考える「家」制度はこの戸籍法に起源を持ち、江戸時代に既に存在していたが明文化されていなかった「家」制度を、法律の名の下に確立した。 家父長制とは、家長たる戸主と家族の構成員との間に支配ー服従関係があること、長男が家を継ぐといった規定である。法律で明文化されたところが重要で、国民がこの家父長制に従わなければならないことを明らかにした。 妻は夫に従い、子も親の指示に従い、 妻や子は父への尊敬の念を持って遇し、子は父母に対して親孝行をすべしとの道徳も含んでいた。年老いた親の経済支援や看護や介護の義務も暗黙に要求されていた。( 橘木俊詔ータチバナキトシアキ著 「男性という 孤独な存在」 第2章 日本の結婚・家族の歴史より )