飛行機 石川啄木

見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを。

給仕づとめの少年が
たまに非番の日曜日、
肺病やみの母親とたつた二人の家にいて、
ひとりせつせとリイダアの独学をする眼の疲れ・・・・

見よ、今日も、かの蒼空に
飛行機の高く飛べるを。

 (詩集「呼子と口笛」より)