当初の不安は吹き飛び順調な滑り出しとなった小型限定自動二輪の教習。

初日は教習コースの外周を回っただけでしたが、以後、クランク、8の字、急制動や坂道発進と少しずつ課題が増えるも、どれも問題なくこなしていました。

小型限定の検定ではスラロームは課題に無いようですが、教官より「スラロームもやっときましょう」と言われスラロームもすることに。あまりスムーズではありませんが、これもパイロンを倒すことなくできました。

この頃になると教習の日が待ち遠しくてしかたがない。早くバイクに乗りたくてウズウズしていました。

そして楽しく順調な教習もいよいよ最後の日となります。
これまでバイクには原付にすら乗ったことがなく、不安から始まった教習でしたが、小型とはいえエンストも転倒もせずに最終日を迎えました。
この教習を終えればあとは検定です。

この日は朝から雨が降っていました。これまで雨の中での教習は経験がありませんでしたので、最後の日に合羽着てバイクに乗るのも嫌だなぁと思って自宅を出ましたが、教習所に着いた時には雨は上がっていました。
路面は濡れており所々水溜りがありますが問題ありません。

いよいよ最後の教習。
検定と同じようにコースを回ります。あとは気になる課題があればそればかり好きなように練習しても良いとのことでしたが、特にこれと言うものもないので、ひたすらコースを順番に回りました。
教習時間も終わりに近づき教官よりこれで上がりましょうと合図が。
ちょうど急制動まで来ていたのでこれだけやって終わりにしようと思いました。

よしっ、これで終わりだとバイクを加速させます。
最後だし一丁フルスロットルからの急制動だっ!
ドドドドドッ!(125ccなのでそんなに加速しません)
フルブレーキング!

ツルっ ドチャ!

「大丈夫〜、路面濡れてるから気をつけないと〜」

濡れた路面に横になっている僕のところに教官がやって来ました。

これで教習は終わり。
最後がこれ。

「じゃあ検定は◯日ね。これまで通りやったら大丈夫だから。僕はこれ修理して来るから、お疲れ様〜」
と言って教官は壊れたバイクに乗って立ち去ってしまいました。

転倒した時、バイクのシフトの位置を示すランプのひとつを壊してしまったのです。
スミマセン。

バイクは壊れましたが僕の体はなんともありませんでした。濡れた路面に倒れたので服が湿っているくらいです。

あ〜ぁ、最後にこれか。
これで次は検定か。
と、しょんぼりして家に帰りました。

今まで調子に乗っていたぶん、無様に転倒をした自分がよけいに恥ずかしく、検定前の教習だったため自信も失ってしまいました。

つづく