朝鮮北部、羅南に住んでいた少女とその家族の、終戦にともなう引き揚げ、及び引き揚げ後の日本での生活を描いた自伝的小説です。

この本には自らの生命を危険に晒してまで日本人を助けてくれた朝鮮人と、言語に絶する狼藉を日本人に行った朝鮮人が描かれています。
また、やっとの思いで日本の地を踏んだ引き揚げ者に対し、親切な日本人とそうではなくひどい仕打ちをする日本人が登場します。

偏りのない内容です。
朝鮮半島と日本で起こったこと。
子供がもう少し大きくなったらぜひ読んでほしい本の一冊です。



著者であるヨーコ・カワシマ・ワトキンスさんとそのご家族。誇り高き日本人。

自分を振り返ってみて、身の引き締まる思いがしました。

著者のお父様の言葉
「・・・心はドーナツのように真ん中に穴が開いたらダメだ。穴をうずめ、人々には親切を施しなさい。そうしてひとりでも多くの人たちに擁子の思いやりと優しさを広げていくんだ!」