都立中高一貫校の合否発表の翌日には
各家庭で石山先生とウェブ面談です。
石山先生はいつものにこやかな笑顔や軽快な口調とは打って変わって
鎮痛な面持ちです。
開口一番
「私どもの力が至らず
大変申し訳ありませんでした!」
と深々と頭を下げられます。
私は
「そうかー、塾の先生ってここで謝らなきゃいけないんだー。
都立中なんて落ちる子のほうがダンゼン多いのに大変だなー」
と変なところで感心します。
普通のご家庭であれば受検生本人も保護者も
ここでシーンとなるのかもしれませんが
我が家の場合はいたってポジティブな息子と
当初から無理ゲー承知の母なのでケロッとしています。
私は
「いえいえ先生の責任じゃありません。
先生方には本当に充分よくしていただきました。
石山先生には個人指導までしていただいて感謝しかありません。
むしろ申し訳ない気持ちです」
先生は「ユウ君もお母様も頑張られました。
私どもの力が至らなかったのがすべての責任です」
とうなだれたままです。
普通は我慢していたお子さんでも
この辺で一気にわっと泣き崩れたりするのかもしれませんが
息子はいたって平然と
「でも補欠合格の連絡くるかもしれないしィ
きっと連絡くるって思ってるよ〜」
とお気軽に答えます。
私は「んもーこんな事言っちゃってるんですよねー」
と半ば自虐気味に話します。
しかし先生は
「それって本当にあり得ますから。
しばらくは電話は取り損ねないでください」
「え、そうなんですか?」
とマジでびっくりする私。
「普通の都立中は入学辞退はほとんどありません。
あってもせいぜい一人とかです。
でも小石川の場合は私立御三家などの難関校と掛け持ち受検をする生徒が多いので
例年10人近くとか
多いときは20人近い辞退者が出たりするんです。
今回は共通問題も自校作成問題もかなり難しかったので
受検生それぞれの点数も近接しているはずですから
繰り上げ合格もありえない話ではありません」
「そういうものなんですか…」
「ですから当面
東京都のウェブ上で入学者数確定の表示が出るまでは
電話は取り損ねないように気をつけてくださいね」
とのこと。
ひとつの合格を切望する子がたくさんいる一方で
選んで切り捨てていく子たちもいるのです。