中央社会保険医療協議会 総会(第644回) 議事次第
令和8年1月23日(金)9:00~
総-2個別改定項目について(その1)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001639439.pdf
令和8年1月23日(金)9:00~
総-2個別改定項目について(その1)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001639439.pdf
⚫️歯科技工所ベースアップ支援料について
⚫️厚労省の技工料金への指導的項目について
*「歯冠修復及び欠損補綴料には、製作技工に要する費用及び製作管理に要する費用が含まれ、その割合は、製作技工に要する費用がおおむね100分の70、製作管理に要する費用がおおむね100分の30である」(1988年、歯科診療報酬点数表第2章第12部歯冠修復及び欠損補綴通則5)
(加藤の一言)
今回、歯科技工所支援を目的として「歯科技工所ベースアップ支援料」が新設された。しかし、その請求主体は歯科医師であり、実際の受給者も歯科医院である。支援料を歯科技工所あるいは歯科技工士へ還元する義務は制度上明示されておらず、未還元に対する罰則や確認手段も存在しない。この時点で、本制度は「歯科技工所支援」を名乗りながら、その実効性を担保する仕組みを欠いていると言わざるを得ない。
さらに厚生労働省は、技工料金に関する指導的事項として通則5を追記した。いわゆる「7:3」基準、すなわち保険技工物製作料の7割を歯科技工士、3割を歯科医師の委託管理料とする考え方である。しかし、この基準には「おおむね」という但し書きが付されており、製作技工物の価格を規定するものではなく、あくまで当事者間の話し合いによる円満な取引を促すための目安に過ぎない。
つまり、歯科技工所ベースアップ支援料も、通則5と同様に、最終的には当事者間の協議に委ねられる構造となっている。制度の名称や趣旨では「支援」を掲げながら、その実施は市場原理と個別交渉に全面的に丸投げされているのである。
結果として、歯科技工所や歯科技工士の処遇改善は何一つ制度的に保証されておらず、行政は「支援策を講じた」という形式だけを整え、実際の分配責任を現場に転嫁しているに過ぎない。このような設計は、支援制度として根本的な自己矛盾を抱えていると言わざるを得ない。
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