日本の平均的な給与は過去20年間、ほとんど上がっていない、むしろ下がっているというのが事実である。1998年の平均年収500万としたときの推移が下図の赤色の折れ線グラフであるが、20年前よりも0.9%下がっている。しかもこれは見た目(額面)の給料であるから、この中から天引きされる保険料(健康保険料、年金保険料、介護保険料)がこの20年で大幅に値上げされているので実質的な手取り給料は、もっと減って生活が苦しくなって当然である。ちなみにアメリカはこの間1.75倍になっている。

 

 

さて今年8月の有効求人倍率が横ばいになったことで、8月景気動向指数の基調判断が4ヶ月ぶりの「悪化」に転じた。また9月短観の大企業製造業業況判断指数も3期連続悪化だ。今回の消費増税は史上初めて景気後退下での実施となった。日本以外の国々が金融・財政政策に前向きになるなかで、正気の沙汰ではない。

 

(関連資料)

8月実質賃金0.6%減=厚労省
厚生労働省が8日発表した8月の毎月勤労統計調査(速報値)によると、現金給与総額(名目賃金)は前年同月比0.2%減の27万6296円と、2カ月連続で減少した。物価変動の影響を除いた実質賃金は0.6%減と8カ月連続のマイナス。

景気判断、最も厳しい「悪化」に下方修正 4カ月ぶり
内閣府は7日、景気全体の動きを示す8月分の景気動向指数(速報)で、景気の基調判断をこれまでの「下げ止まり」から、「悪化」に下方修正した。景気後退の可能性が高いことを示すもので、「悪化」の判断は4カ月ぶり。基調判断の中で、「悪化」は最も厳しい内容。消費増税の実施で景気の下ぶれリスクはさらに強まっており、政策対応をめぐって議論を呼びそうだ。

大企業製造業の景況感、3四半期連続悪化 日銀短観
20年間のGDPの伸び
世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング
9位       アメリカ
18位       ドイツ
26位       日本
70位       中国

 

 

【寄り道ついでにもう一つ】

大廃業時代〜会社を看取(みと)るおくりびと - NHKスペシャル
企業の廃業件数はこの5年で20万件、大廃業時代を迎えている。大廃業時代の背景には、リーマンショック後、借入金の返済を猶予する政策やマイナス金利など超低金利政策などで、利益がほとんどなくても“生き延びる”企業が数十万社にも上ったことがある。
 

 

現実的に借入金返済猶予政策や超低金利政策の延命措置は、倒産ではなく「リスクある廃業」という形で限界を迎えつつある。ただリーマンショック時、多くの倒産とそれに伴う自殺者を出したことを考えれば優れた経済政策であったといえる。

リーマンショック当時の麻生内閣の金融引き締め、増税、天下り等の、経済政策は酷かった。やっと民主党になって金融政策にスポットが当たりだし経済延命措置が図られるようになったが、ここに来てまた安部総理・麻生副総理(財務大臣・金融担当大臣)の正気の沙汰ではない消費増税で大廃業時代は加速することとなるのだろう。