中井医師への夕刊フジの「ニッポン臨終図鑑」からの抜粋転載↓

「医学を例にとれば、薬物の有効性と安全性を決定するのは統計的方法であるが、これで安全なのは平均的な個体であります。  重大な副作用は平均から外れた個体に起こりがちであろうからケース・スタディが重要であり、実際、副作用を起こしたケースはすぐ報告するようになっている。そうでないと危なくってしかたがない。(中略)なお、一つしかないものについての科学はあるのかという疑問には、天文学や地理学の研究者は当然だと答えると思います。火星は一つしかありませんし、チョモランマ山も一つです。宇宙も一つ、進化も一回きりです」

 

 どんなに叩かれようとも僕は、中井医師が残してくれた言葉を胸に一つ一つのケース・スタディと向き合い続ける覚悟です。

 

 

 

近藤医師への夕刊フジの「ニッポン臨終図鑑」からの抜粋転載↓

さて、僕が近藤医師の天敵とまで言われた理由は、2015年に『長尾先生、「近藤誠理論」のどこが間違っているのですか?』という本を出版したからです。抗がん剤は、やる/やらないの二元論ではなく、「やめどき」が大切であり、がん放置療法は後期高齢者に関しては一部正しくもあるが、若い人のがんは、上手に闘うという選択肢もある、と主張しました。

 

現代医療の全否定でも全肯定でもなく「中庸」、つまりはほどほどに生きること...近藤医師は僕にとって、偉大な反面教師であったのかもしれません。

 

 

 

 

長尾和宏氏の動画↓