「ママ……?」


「ごめんね、ごめんね眞百合」


「ママ、何かあったの?」


これ……言ってもいいのか分からない


「うんん、なんでもない。さ、朝ごはんにしましょう。」



子供というのは

敏感に感じやすい。



前のように賑やかな声は戻ってこない。


朝食を作って

今日は、弁当の日。

その分のおかずを作って入れて覚ましておく。

眞百合に何も無いといいけど……

あの、バカ親め。



「眞百合、ご飯よ!」


「はーい。」


子供向けの番組を見ながらご飯を食べてる眞百合。



「ちょっ、眞百合。ご飯食べながらテレビを見るのはダメ。」



「なぁんで?」



「保育園に遅れたら嫌でしょ?」




「うん……」




「保育園、休む?」



「いやだ。」



親として失格。


朝食を済ませて

「眞百合、保育園に行く準備しよっか。」



「うん!」


あのバカ親連中は

PTAのお偉いさん+ママ友


私は絡みたくない。



仕事に行けば

好きな人に会える。

憂鬱な気分さえ晴れてくれる。




「ママ、顔赤いよ?」



「え?今日、ママのお仕事でいいことがあるの。」




「そうなんだー!ママ頑張って♡」



眞百合の屈託もない笑顔が唯一の心の救い。



でも、親子揃って

バカ親連中から

牙を向けられることになることをまだ知らなかった。



保育園に

眞百合を送って担当の先生に


「眞百合を頼みます。」



「はい。かしこましました。眞百合ちゃん、教室に行きましょうね♪」



「はーい!ママ、バイバイ〜」



「バイバイ〜」



「ねぇ、山崎さん。」



「何の用ですか?藤村さん」


藤村さんは

バカ親連中のボス的存在。

自分の子供には悪いことには叱らない


その影響か

子供はやりたい放題で園内でも問題児とされてる。



「噂によると、あなた不倫してるようですねぇ」



「してない無いです!」



「そうかしら?、うちの子供に山崎眞百合ちゃん酷いことを言われたって先日、うちの子から聞きましたよ?」



「そんなの嘘です!なぜ、事実無根なことを言うのですか!だいたい、お宅の子供にちゃんと躾をしてないから、悪いことはいい事と教えてるのでしょうか!?」



「お黙り!うちの子供がちゃんと躾をしてないって?フッ、バカバカしいw躾をしてないのはあんたのところでしょ?この、穢れた家族。ねぇ〜みなさん」



「ええ、そうですとも。既婚者なのにもう一人好きになるっておかしい事だわ。」


一人のママ友が言う。



「とっと失せろ、穢れた山崎 薫子。」

唾を吐かれた。


こんなことでクヨクヨしない。

あの連中は

某有名なブランド服などを身につけてる

目障り。

自分が金持ちだからって

偉そうな態度をするな!



「眞百合ちゃんのお母さん?」



「府本さんのお母さん、おはようございます。」



「大丈夫ですか?これをお使いください。」



「ありがとうございます。」


府本まなみちゃんは眞百合の大の仲良しのお友達。

母親も私にとって気軽に話せる仲間。



「私、あの人たち嫌いです。」



「そうですよね笑」


「山崎さんが嘘をつかないのは信じてます。お気の毒に、旦那さんを無くしてからあの態度……許しません。誰かをなくして、好きになるのは悪いことではありませんよ。ただ、」



「ええ、眞百合が認めてくれるのかが問題ですね。今朝、やっと主人が亡くなったことをわかってくれました……」


「子供は理解するのに時間がかかりますから、いきなり失われた旦那さんはとても大きな、ショックでしたでしょうに。」


「はい。」



「それより、お仕事……大丈夫ですか?」



腕時計をみたら



遅刻決定。


「まぁ大丈夫です」


そうじゃない!

専務に軽く怒られるのはわかってる!

ふんわり優しい顔をして

私の前では

ツンとしてるから厄介なの!



「んふふw気をつけてね。」




「それではまた。」




ひゃ〜府本さんと話す時は時間を忘れてしまうから

うっかり長話をしてしまった!

府本さんの声って

とても可愛らしい声。

女子高生がキャピキャピするような声ではなく

優しく可愛らしい声。

その声自体が性格が出てる。



「あれ?エンジンがかからない。」


こんな時に!なんで!



一応、電話をかけてみる




「おはようございます。山崎です。すみません……車のエンジンがおかしく、遅れてきます。」



「わかった。気をつけてきて。」



「ありがとうございました。それでは失礼致します。」



専務、あれは怒ってない/////


と思っても

何度も会議室で溶けそうなキスをしてくるから

もう、いっつも仕事に集中出来ない!




「あーーーも!専務のバカー!」



と車の中で叫んだら


エンジンがかかった。



「ふぅ、仕事に行ける。」



さっきの考えは

私の邪な考えだった/////

いつもじゃない……

不意打ちで身も心も溶かしてくれる




ーーーーーー


「おはようございます。」



「おはよう、薫子。」


「向日葵、大丈夫?あなた顔、真っ青。」



「うん、大丈夫。妹と弟の世話をしてたから。」



「無理しないで、人に頼っていいから。」


こんなことを人に言えない立場なのに。


「うん。」



「山崎!」



「はい。」



嫌だ〜来たよ。


「この仕事頼めるか?」



「はい、できます。期限はいつまででしょうか?」



「そうだな、来週末まで仕上げてくれないか?」



「かしこましました。」



書類の上にとめてる

クリップの間に

小さなメモ書きが



夕方、機材室に来い。



その言葉の意味はもう知ってる。


2人だけの溺れてしまう寸前な部屋。



もっとありのままで入れる自分をさらけ出せる。



いつまでこの関係が続くのかわからない。



思わず、クスッと笑ってしまった。



何を書いたの?という意味込めて

見つめた。



「何をぼーっとしてる?」



「いえ、何も。」



気づいてくれなかった。




席に着いたら



「薫子、専務と何を話してたの?」



「教えないよ。」



向日葵いい所を突っついてきたね。




「まさか、」



「シ━━━ッd((ˊ皿ˋ ;)ダメよ。言っちゃ」



「わかってる。いいな〜好きな人が出来て。私なんか、いらないや。」



向日葵は、元カレが酷いことをしてはされて

初めて、会った時とは全然違う向日葵。

首元には、痣が残ってるのが分かる。



本音出てるよ。向日葵

気づいていないと思うけど、

寂しいのね。




「大河内、山崎!」




「はい!」


2人っきりの時間は夕方

楽しみ。



なぁ、薫子

君は、隠し事をしてるんだろ?

夕方に教えて。

2人だけの秘密の合図の時にさらけ出して

いつかは、奥深く落とさせたい。



「薫子……好き。」



資料を目の前に持ってきて

バレないように呟いた。



この手で……/////


あ〜待ち遠しい。



ーーーーーー

編集後記

妖しい大人のコトの始まり

次回は要注意です🚨