一体どうなっているの?
訳が分からない。

外は騒がしい。



「やっとわかったか」


「ニノ!」

いつのまに……


「杏奈、この本の世界は厳しい世界。」


何が起きているのかも分からない。
こんなにも、動揺している自分見たことない。
罠なの?



「元の世界に帰して!」




「それは、無理」


「どうしてよ、魔法使いなのに!?」


「今の自分に、逃げたらどうするんだ!」




「……」



叶えられない。
分かっているの
櫻井社長は他の人と幸せになるべきよ。
私は氷の女王、又の名は薔薇の女王。
みんなから嫌われ者。
いつから、笑わなくなった?


「逃げていたら、叶えられるのもさえ叶わなくなるんだよ。だから、杏奈……何事にも逃げてはダメ。場合によって逃げてもいいだよ。」






後ろにある、あの本を手にする。


1ページ目は既に書き始められていた。







「言っておくけど、その本は杏奈の選択次第で物語は決まる。」



尚更だ。


「ニノ……私、厳しい試練を受ける。」




「分かった。でも、一人だと寂しいから。」





また魔法の杖でトントンと本の上に叩いたら


ポワっと。

黒猫が出てきた。



「コイツはサトシ。」


黒猫は後ろを向いて
嫌そうな顔をする。



「下ろしてか?(*´д`*)ハィハィ」


ニノは呆れて黒猫をそっと下ろした。

「杏奈にとって、良き相棒であろう。くれぐれも、サトシの扱いは気をつけろ。」




「うん……」





「幸運を」




魔法使いニノは星屑のように消えた。





「ニノ!どこいったの?」



窓を開けて探してもいなかった。




「杏奈〜」


「うん?……ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノね、猫が人間!?」



「そうだよ?ニノのやつ!もうちょっと扱いを大切にしてくれよー(ーεー*)」




扱いは気をつけろ。ってこの事?





クローゼットも、私に合うサイズ。



何から何まで不思議。


「杏奈、ご飯作ろうか?」



「いいよ、自分で作るから。」



「明日、レッスンの時間早いよ?」


カレンダーって……書いてある。
明日、確かに早いわ。


「じゃぁ……お願い。」




窓辺を眺めていたら
一輪の赤い薔薇と手紙が置いてあった。



「誰からだろう?」





今宵の薔薇の女王へ
いつしかあなたを心ごと盗む。
そして、心と体隅々まで
虜にさせてやる。
           怪盗Sより。











何この手紙……
背筋が凍る……




「杏奈〜ご飯出来たよ。」



「今行く!」



胸騒ぎがするのはどうして……


「ご飯……美味しくない?」




「うんん、美味しいよ。ありがとうサトシ。」











花瓶に一輪の赤い薔薇を生ける







その日から
おかしな夢を見る。


ーーーーーーーーーー
編集後記

ポルノグラフィティ「ジョバイロ」
この曲は一時期ハマって聞いていました。

続きがどうなるのやら。
くま子。