『恋をするなら二度目が上等』の二次創作です。


只今、絶賛『恋二度』ロス中です。円盤を予約して、公式ビジュアルブックも予約したけど。

TVerだったから、録画できてないんですよ。色々と見返したいシーンがあるのに。やっぱりFODかしら。


もう、二人の新婚生活を妄想するしかないじゃないですか?

なので、二次創作をちょっと書いてみました。広い心で、ご容赦を🙇


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その夜は、編集部全員で居酒屋に繰り出していた。

「いゃ~、Webの連載記事、好評で嬉しいよ~。閲覧者数、ビジネス部門で五週連続トップなんてさぁ」

編集長は、かなりご機嫌になっていた。この飲み会も全て編集長の奢りだった。

「やっぱり、岩永先生の記事が効いてるよね。あのルックスの上に、内容もわかりやすいから、ビジネスマンだけじゃなくて学生の読者も急増してるからね」

「編集長、飲み過ぎですよ」

周りから止められても、興奮した編集長の話はまだまだ終わりそうもなかった。

宮田は、周りに気づかれないようにテーブルの下でスマホの時間を確かめる。

(帰る頃には、もう寝ちゃってるかな)


ようやくお開きになり、編集長が会計を済ませるのを待って、みんなでお礼を言うと、それぞれ駅やタクシーへと帰りを急いだ。

宮田も時間を気にしながら歩き出すと、

「宮田君も地下鉄だったよね。駅まで一緒に帰ろう」

編集長が声をかけてきた。

「あ、いえ、僕、先月に引っ越したんです。ここからは歩きで」

少し曖昧に宮田が答える。

「えー、そうなの?あ、その指輪、だからなのか」

酔った編集長は、いきなり宮田の肩を引き寄せ、その左手を覗き込んだ。

「この間から宮田君が指輪してるから、女子たちがざわついてたんだよね」

宮田の左手の薬指には指輪があった。宮田は、無意識にその指輪を隠すように、左手の上に右手を重ねる。

「あの彼女と一緒に住んでるんでしょ?結婚するのか~」

編集長は、宮田が彼女と一緒に歩いているところに出くわしたことがあった。

「いえ、その…、彼女じゃなくて」

宮田が少し困った様子で

「彼女とは別れたんで」

そう答えると、からかい気味だった編集長は、慌てて肩に回した手を離した。

「あ、ごめんね。なんか、調子に乗って余計なこと言っちゃったのかな。これじゃパワハラだよね?ん?セクハラか?」

気まずそうに取りつくろう編集長に

「いや、大丈夫です。別に気にしてませんから」

宮田は、逆に申し訳ない気持ちになった。


川沿いの歩道を無言のまま歩きだす二人に、川からの夜風があたる。

宮田も少し酔っていた。押し黙ってしまった編集長に気を遣った訳ではないが、左手薬指の指輪に視線を落としながら、

「高校の時に好きだった人なんです」

照れくさそうに話し出す。

「嫌な別れ方をしたんですけど。でも、偶然再会して、向こうも僕のことをずっと気にかけてくれていたのがわかって」

編集長は宮田の話を黙って聞いていたが、

「それで僕の気持ちが揺らいでしまって。結局、彼女とは…」

宮田がそれ以上話すことをためらっていると、

「でも、宮田くんは、今とても幸せなんでしよ?」 

編集長の思いがけない言葉に、宮田は思わず足を止める。

「岩永先生の担当になったばかりの頃は、ちょっと心配なところもあったけど、かなり勉強して、今じゃヒット記事連発で業績も上がってるし。岩永先生の担当に指名して本当に良かったと思ってる」

それは、編集長の素直な意見だった。

「最近、仕事でも生き生きとしてるって言うか。それはプライベートも充実してるからだって、今わかったよ。あ、これもパワハラになるのか?」

宮田は、編集長がそんな風に見ていてくれていたことを知って、驚きながらも嬉しかった。



「じゃ、僕はこっちなので、これで失礼します」

マンションまで、もうすぐだった。

「明日、岩永先生と打ち合わせだったよね?」

「はい。10時に研究室で。出社せずに直行しようと思ってます」

「じゃ、先生に宜しく。いゃ~、今夜は本当に楽しい。こんなご時世に、若い連中もみんな飲みに付き合ってくれて。宮田くんもおめでたいし」

手を振りながら、まだご機嫌な様子で駅の方へ向かう編集長に、宮田は軽く頭を下げた。



マンションに着いた宮田が、自分たちの部屋を見上げると、まだ岩永の書斎に明かりが点いていた。

2人で選んだマンションだった。派手さはないが、やや広い中庭があって緑が多く、都会にしては喧騒から離れた落ち着いた空間になっていた。部屋数は多くないが、それでも別々の仕事用のスペースも確保できている。ベランダから湾岸の夜景が見えるのも気に入っていた。

そして、好きな人が待っていてくれる場所があるのが、一番の幸せだった。



「ただいま」

宮田が玄関のドアを開けると、書斎から出てきた岩永が「お帰り」と言いながら、宮田を抱き寄せキスをする。

「まだ起きてたんですね」

「君のとこの原稿を頑張ってたんだよ。明日が締め切りだからね」

「ありがとうございます」

恋人同士で一緒に住んでいるが、ビジネスパートナーでもある。

宮田は軽くシャワーを浴びてから、早速、リビングで岩永の原稿に目を通す。

「編集長が、明日の打ち合わせで、岩永先生に宜しくだそうですよ」

宮田が原稿をチェックし終わるのを見計らって、岩永が後ろから抱き寄せるように身体を絡め、宮田の首筋に唇を押しあててきた。

「明日まで待てないから、今からベッドで打ち合わせしようか?」

宮田は、思わず吹き出しそうになった。

「なんなんです?その一昔前のエロジジイみたいな誘いかた。それに、それじゃ完全にセクハラですよ」

「ダメだったか」

岩永は、宮田から離れ、残念そうに少しおどけてみせる。

宮田は、そんな岩永の首に腕をからめると、

「打ち合わせは明日まで取っておくとして、ベッドに行くのは賛成です」

上目遣いに岩永を見つめた。




終わりです。


うさぎさん、これでお許しを💦

うさぎさんはタワマンを希望でしたか?確かにビジュアル本の表紙を見ると、そんな感じもしますけど、私は遠くに湾岸が見えるような落ち着いた中低層マンションが良いかな?と思ってます。

関係ないけど、超個人的には、どうせ住むなら、湾岸に近い埋め立て地より、地盤がしっかりしている多摩丘陵の方が良いのにね、と思ってますけど。


それから、宮田(まこっちゃん)の上目遣いは最強なので、最後にどうしても入れたかったんです。



これ、何日か前に書き始めて、下書き保存するつもりが、寝ぼけてて間違って投稿したみたいで。すぐに気づいて取り下げたんですけど、少し読まれてしまったみたいですね。失礼しました🙇💦

前にも『美彼』ネタでやったことがある😞



とにかく、二次創作で、個人的な妄想なんでご容赦を。