新しい出会い *3
国家試験当日・・・
私と澪ちゃんは国家試験のダブル受験するため、
前日の午後から試験に臨んでいる。
今日は大学の同級生全員が受験する。
1日かけて午前は共通科目、
午後は専門科目となっている。
大学の先生たちも応援に駆け付け、
チョコレートとメッセージカードが配られた。
午前の科目が終わり、お昼休憩となる。
同級生はほとんど同じ部屋で固まっていて、
リラックスし、ご飯を食べていた。
私はスマホを手に取り、電源を入れ、
廉に午前の報告をしようとしていた
・・・その時、
スマホの画面には“鈴木大樹”の表示が出る。
慌てて電話を取り、廊下へと出た。
「はい。もしもし?」
「まこ?今、国試の会場に居る?」
「いるよ!どうしたの?」
大ちゃんはなんと国家試験に
毎年のように落ち続けていて、
今年も受験することになっていた。
国家試験会場は札幌市内に2か所あり、
同じ会場だとは思っていなかった。
「そうか。おれ、
高校の校舎で試験受けてんだけど、まこは?」
「そうなの?私も高校の校舎だよ」
そういってあたりを見渡すと、
2つ向こうの教室に
スマホを耳に当てる見覚えのある
男性が立っている。
「あ・・・」
目が合った。大ちゃんだ・・・。
2人は電話を切り、お互いに駆け寄る。
「大ちゃんもこの会場だったんだ」
「おう、もしかして、まこ居るかなって思って。
ちょっとでいいから飯食いながら
一緒に勉強しない?」
「えっ、あ、わかった。
ちょっとテキスト持ってくるね」
教室にテキストを取りに戻り、
大ちゃんと座るスペースを探した。
試験会場の教室から少し離れると
ひと気のない場所へと出た。
階段を上ると美術室があり、
その前に丸テーブルと2脚の椅子が
ちょうどよく置かれていた。
「よし、ここにするか!」
不思議と緊張はなく、自然と喋れた。
そして、お互いにテキストの中から
問題を出し合っていた。
「まこさ、夏に会ってから気まずくなった?」
「そんなことないよ。
今は、そんなことより国試でしょ?」
「いや、はっきりさせておきたい。
優香になんか言われたのか?」
「だから・・・」
こんな時に本当に嫌なことを聞いてくる。
今はなんとしてでも国試に合格したいのに〜
タイミング考えてよ!そう思っていた。
「それだけでいい、
それだけ教えてくれないか?」
「気まずいとかそういうんじゃないって!
優香さんは何も関係ないってば!」
「そうなのか。俺の勘違いか・・・」
そう言うと立ち上がり、私の手を引っ張る。
「ちょっと痛いってば・・・」
「俺はまこのこと諦めてないから。
まこが俺を避けても、
俺はまこと縁を切るつもりないから」
*恋、まこ*
今日も恋していますか?
次回もお楽しみに☺️
