東京芸術大学美術館で開催中の
「東西美人画の名作 序の舞への系譜」
に行って来ました。
東西画壇の最高峰の筆から生まれた
日本の美しい女性にほれぼれ。
どの絵も素晴らしいのですが、
個人的には,西は上村松園の「母子」が、
松園の母への感謝と敬慕の思いが
しみじみ込められているようで好き。
東は鏑木清方の樋口一葉「にごりえ」の
挿絵連作に引き付けられた。
見事な大作が目白押しの中、
小さな挿絵の連作なのだが、
それぞれの絵が淡々としながら、
実に味わい深いものでした。
そして、目を引き付けられたのが、
主人公のお力の着物の文様が、
場面場面で変えてあったこと。
お力に入れあげ身上潰した男の
子供からは鬼と呼ばれる場面では、
「うろこ」文様の着物です。
「鬼か蛇か」という言葉があるように
怖いものや嫌なものの象徴として
蛇のうろこの文様を使って
表したのだと思います。
好いた男に身の上話をする際には
「青海波」文様が、切れ切れに。
青海波文様は平穏や幸せが永遠に
続くように、と願った文様ですが、
お力の人生はそうではなかった、
ということを表したのでしょう。
そして、父親を破滅させた鬼と呼ばれても、
高価なカステラをその父親の子に
渡してあげる場面では
「麻の葉」文様の着物を着ています。
麻の葉文様は子供の成長を祈る柄。
大人の事情で不幸にさせてしまった子を
不憫と思うお力の心が伝わります。、
「たけくらべ」や「にごりえ」を暗唱するほど、
樋口一葉を敬愛した清方だからこそ、
それぞれの場面でのお力の心情を
着物の柄で実にうまく表現しています。
小さな挿絵の連作ですが、
清方は絵画の魂で、一葉の文学の魂と
呼応し合ったような気がして、
ちょっと感動したのでした。
5月6日までと後少しですが、
ご都合つかれる方は是非♪
http://bijinga2018.jp/outline.html
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