そこには
確かにあった
出演者と観客の垣根がないステージが
そう
わたしが思い描いていた
出演者と観客が一体化するステージが
観客を
ステージに上げたいと思っていた
でも
果たして 何人くらい上がってくれるのか
わたしひとりではなく
数名の出演者で 観客席まで出向き
手を引いて ステージに上げよう
そう
事前に打ち合わせしていた
オーディション選考にもれた方々が
中央2列目に座っていた
「絶対ステージに上げたい」そう 思っていた
『みんながみんな英雄』
わたしが ワンフレーズ歌ってから
真っ先に
中央2列目端の女性の手を引いた
「さぁ 次は…」会場を見渡すと
「待ってました」と言わんばかりに
次から次へと
観客らが ステージに向かって歩いてきた
むしろ
「ここ スポットライト当たってませんよ!」
遠慮がちに
ステージ端にいる観客を
ステージ中央に誘導することに 忙しくなった
最後は
音源が聞き取れないほど
みんなの歌声がひとつになった
「なんて ステキな光景なんだろう…」
会場を見渡せば
座っている観客が少ないほど
ほとんどの観客が ステージに立っていた
コーフンしました!」
「ラナさんと まさかのステージで初対面&ご挨拶!嬉しかった〜〜!!!」
ラストは
みんなでエンディングダンス 『happy』
「あの happyを
みんなで踊った時が 一番楽しかった〜〜!!
あの動画ばっかり観てる!笑」
オンステージを望んでいたはずの出演者も
「踊れない…」
リハの時に肩を落とした出演者も
気づけば
なりふり構わず 自由に踊っている姿があった
ただ よろこびを
ただ 表現する
ありのままの自分を
思いっきり 表現する
「こんなわたしでいいんだ」
「明日から変われそう」
「素晴らしいステージをありがとう」
終演後
アンケート用紙に 鉛筆を走らせる
観客であふれた









