デビルですよ、鬼ですよ、渡部篤朗さんですよ、外事警察ですよ。

「外事警察リミックス版」を見ました。


外事警察 [DVD]/渡部篤郎,石田ゆり子,尾野真千子
¥11,970
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「ケイゾク」のダークサイド真山ですよ。

奥さんどうですか、お嬢さんどうしますか。

もう、怖いのなんのって。怖いだけじゃなく魅力的なことこの上ないのですが、

子供に見せたら夢見ます。


土曜夜九時は寝かしつけの真っ最中か、寝かしつけて一緒に爆睡していることが

多く、放送当時は見れなかったので、DVDレンタル開始を鼻息荒くして待っていました。


DVDリリース直前に89分リミックス版として放送するとのこと。

よっ!NHK太っ腹!

10時から放送だったので、リアルタイムで見れました。

もう、期待にたがわぬ仕上がりでした。

見てるこっちが息詰まるような緊張感。

組織の非情、人間の業、裏切り、とパンドラの箱を開けたような暗黒面てんこもり。

これはDVDをレンタルして、全話チェックしなければ!

1話60分で全6話が6巻としてレンタル。・・・そうですか。

「ハゲタカ」と同じスタイルです。しかも映像特典なし。

「公共放送とはいえ、わしらも慈善事業じゃないけぇ」

ということでしょうか。

とはいえ、買いたいけれど、ボックスには手が出ませんよ(泣)。

潜水艦映画に続いて見たのは、こちらもある意味閉鎖空間もの。


入り口が誰にでも開放されている分、誰が入ってくるかわからないので

ある意味猜疑心に囚われた空間ともいえる巨大団地の持つ閉塞感、

その一室に妻として押し込められた女のうっ屈、

一瞬きらめいたものの虜になった者の妄執。


潜水艦よりはオープンなスペースのはずなのに、

何かに囚われ閉じ込められてる人の物語。

篠原哲雄監督作品「張り込み」です。
張り込み [DVD]/若林しほ,小市慢太郎,堺雅人
¥3,990
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商品画像がないのが残念です。
商品画像がないと成人向け作品のようですね。
もちろん違いますが。

自殺者が相次ぐ団地の一室に、爆破事件の張り込みと言って刑事がやってきます。

警察ということで、夫の帰りを待つ人妻スミレは部屋に通すのですが、この刑事、言動も傍若無人なら

スミレの飲みかけのビールを勝手に飲み干したりと、どうも尋常じゃない。

この男、本当に刑事なのか、とスミレは疑念を抱き始める…。


登場人物は基本的に、張り込みに来た刑事吉岡と、部屋の主スミレの二人だけです。

となると、演技力がないと79分持たせられません。

追いつめられていく人妻を若林しほさんが、追いつめる刑事を小市慢太郎さんが好演しています。

あと堺雅人さんも出ています。若くてビックリ。

このころからすでに、一筋縄ではいかない役をさらっと演じてます。


小市慢太郎さんが出てきたとき、見たことがあるけど、誰だっけ、と思ってましたが途中で

だれか思い至りました。

「ハゲタカ」の栗山千明さん演じるニュースキャスターの上司でした。

「ハゲタカ」では知的で穏やかだが仕事には厳しいといった印象でしたが、

こっちの映画じゃ穏やかで丁寧だが傍若無人で狂気をはらんでました。


おっかない。


キレた男というよりは、ある意味切羽つまってしまってあらどうしよう的な、

自分で何をしているかわからなくなってる、その意味で哀れな男。

やってることが正常のラインを越えて変態レベルになっています。

小市さんが演じてると素敵に見えてしまうのも怖い。

素敵な変態なんて、ペガサスとか妖精みたいな想像上の生き物ですが。


若林しほさん演じる人妻も単なる被害者じゃないのです。


見ていくうちに、被害者/加害者の関係や

追いつめているもの/追いつめられているものの関係が危うくなって

ギリギリで保たれていた均衡が一気に崩れ、その下に流れる感情が

爆発していく様が暴力的でスリリングでした。

観客の想像力に任せている部分もあるいい脚本と演出だな、と思いました。


気持ちのいい話ではないのかもしれませんが、最後まで目が離せませんでした。

エンドクレジットに入る間もまた切れがよく、痺れました。


レンタル店で見かけたら是非。

79分と短いですし、こういった映画もご覧になってはいかがでしょう。


DVDのレンタル、メインはツタヤなんですが、それだと借りられない作品も

たくさんあるので、ネットレンタルのぽすれんも利用しています。


ちょっとマニアックな作品も借りれるのがうれしい。

クローネンバーグの初期作品も借りれるかと思っていたら、なかったのが残念ですが。


それでも

潜水艦イ-57降伏せず [DVD]/池部良,平田昭彦,三橋達也
¥4,725
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なんてのも借りられたりして。


妻武器(妻夫木と変換したら一発目がこれだった)くん主演の映画、

ローレライの原型となった潜水艦ものです。

1956年東宝作で、東宝の隠れた名作と言われているらしい。


いや全く。名作です。


太平洋戦争末期、潜水艦イー57に参謀本部より

和平工作を有利に進めるため、亡国外交官を秘密裡にアフリカまで送り届けよ、

との密命がくだります。

池部良演じる艦長は、和平工作には不服ながらも、日本のためと

その命令を受け、出航する・・・。


話の筋は甘いところなんて微塵もなく、定められた運命に向かってひた走ります。

非情としかいいようがない筋運びです。


といってもエンタテイメント性も高いですよ。


円谷英二が特技監督で入っているので、戦闘シーンの迫力たるや凄い。

戦闘シーンもローテクの極みながら、白い航跡を描いて、

駆逐艦に魚雷が吸い込まれていくシーンなど、ローレライより手に汗握りました。

実物の潜水艦を使っての海上ロケ、駆逐艦からの水雷発射シーンなど、

本物が持つ迫力が映画にリアリティをもたらしています。


戦闘時に潜望鏡で状況を確認しつつ、艦長が指示を出すシーンでの

潜望鏡を使うときの動きは、大戦時に潜水艦に乗っていた方がアドバイスしているため、

ものすごくリアル。

それでいて、その動きは潜望鏡を使った華麗なダンスのようでした。


初代ゴジラを見たときも思ったのですが、実際戦争を経験している方が撮っているので、

ちょっとしたところにリアリティがあるんですよね。

それは戦場に行ったとか行かないとかではなく、無意味で圧倒的な暴力を

間近に見たものが知るものがそこにあるんですよ。


艦長以下、乗組員全員の運命を見届けたあと、観客の胸にはむなしさが残ります。

声高く反戦を叫ぶより、よっぽど胸に迫ります。


機会があったら是非どうぞ。