実は僕の一番好きな黒澤映画は「羅生門」なのだが、「七人の侍」を見るたびに、あの時代(1954年)にあんなに完成度の高い映画を撮ることができた黒澤明監督は本当に日本が誇る名監督だったんだと感動してしまう。
とにかく脚本が素晴らしい。黒澤明、橋本忍、小国英雄の共同の本だが、映画史上最高レベルの脚本だとおもう。
ずっと昔、黒澤監督が存命だったときに僕が読んだ雑誌に「映画は脚本で決まる」と監督が言っていたことを思い出す。
もちろん、絵も素晴らしい。侍たちが走り回る時の疾走感、望遠レンズで撮影した深みのある構図、志村喬が背中を向けて矢を居る時の美しさ。
全くの素人の僕でも、映像だけでぐいぐい引き込まれてしまう。
その後の、黒澤監督は日本の映画会社が見放してしまったせいで、不遇の時代を迎えることになる。それを救ったのは、当時のソ連の国立映画協会であったり、ハリウッドのスティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、フランシス・コッポラだったりする。
また、愚痴になってしまうが、日本の映画会社はもう一度、この映画を観てあなたたちが若い頃に心に点っていた映画にかける熱い情熱を思い出して欲しい。