TZR250RSP 3XV キャブセッティング~①スロー編 | DREAM FACTORY

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オーバーホールします~

ブログを見ている方からの依頼です。

来ていただいたので現状聞くとどうもSUGOの指定標準セッティングみたい・・・・

多分濃いので始動してもらって暖気して軽く吹かしてみる・・・

スローがモへ~っとしてレスポンス悪い・・・・

PJの番手から絶対濃いし、濃い症状も出ているけど濃いも薄いもモへーっとなるので

その時の調べ方はスロットル1/4ぐらい吹かしながら少しづつチョーク引いてみる・・・・

薄い場合はどんどんレスポンスが上がるけど濃い場合は悪化する・・・・

濃すぎる場合はあまり変化がない・・・・

結局やはり濃いのでASをどんどん開いてみる・・・

0,5回転とかだと分かりにくいので一気に1回転づつ開ける・・・

開けて行って結局3回転戻しになった・・・・

エアスクリュはパイロットジェットの微調整ですが通常1~2回転以内に収めるようPJを決定します。

今回の場合はもう3回転も開いているのでその場合はPJを1ランク絞ってASで1~2回転以内に収まるようにしないといけません・・・

 

ASはエア通路を極端に言うなら鉛筆の先のようなASが抜けて来ることで通路を開きエアを増やすので常に戻し回転数に応じて均等に変化していません・・・・いうなら1から2回転戻しの1回転開ける変化量と3から4回転戻しの1回転開ける同じ1回転で変化量が違うという事です。3回転も4回転もほぼ全開になっているので変化は少なく回した意味がないという事です。

 

なので今回は3回転緩めてエアを増やしたのでPJを1ランク薄く絞ってPJでガス量を調整してASで1~2回転内に収めます・・・

逆にどんどんASを締めて濃くしていって戻しが0になった場合ならPJを1ランク濃くしてASを1~2回転内に収めます・・・

PJを変更したらASを開けたり閉めたりでスロットルを1/4ぐらいあけながらㇾスポンスが一番いい位置を探します・・・

この車体もPJを1ランク絞ってASで調整したらレスポンスはかなり変わりました・・・

 

エアクリ―ナー付きは通年変えなくていいと思いますが直キャブレーサーの場合はスロー系のセッティングはその都度サーキットで行います・・・

ただし本来はMJを決定してからです。今回はうちのガレージなので全開は出来ませんがこの状態ではヘアピンやシケイン立ち上がりで全然加速しないはずです。スロー域のパワーはトラクションに影響し、パワーが乗らないと旋回しないのでスロー系のセッティングは第3のステアリングですから重要です。

 

このエンジン仕様は実容積も11cc近くMJも濃いと思います。

SUGOの9AのCDIなのでウチの鈴鹿レーサーはTZの4DPなので点火時期も違いますがうちのは通年実容積10ccでキャブはTM32で夏190~真冬230ぐらいの間ですがPJは換えたことがありません・・・

 

 

自分の経験による感覚ですが変化、調整量(何かを変えた場合の補正として)

PJの1ランク2.5番に対してASは1.5回転      例※PJ27.5番で3回転AS戻しなら25番にしてASは1.5戻し

MJの10番の変化量でエンジン回転数は300回転  ※12000回転から10番絞ったら12300回転回るようになる

MJの10番変化=PWJの10番              ※PWJ10番絞ったらMJ10番上げる

JNのクリップ1段変更のNJ変化量は2ランク       通常はクリップ段数は換えません・・・

MJの30番変化はNJの1ランク調整           ※MJ30番あげたらNJは1ランク下げる

 

さて~この車両のエンジンは低圧縮高回転型で鈴鹿に向いていますがそれでも実容積11cc近くは圧縮低すぎ・・・

ウチも真冬に11ccテストしたら14000回るのにデトネは皆無・・・それで通年10ccでデータ取りましたが最高でも69PSでした。

本来は気圧、湿度、標高で容積調整すべきですが迷宮に入らないよう実容積は10ccで通年走りました・・・

13500は回りましたがギリデトネが出ても決勝で溶けない範囲まで詰めていましたので

点火時期の違いもありますがこの車両も実容積10ccにしてレースに勝つというより壊れない仕様にするためにです。

 

車両は預かれなかったのでスペアのヘッドで測ります。

左は3YL(91TZ)右が3XVの93?94SPです。

TZは燃焼室形状がアブガス用だからか台形ですがSAM師匠にウチの91SPヘッドもこんな感じに加工してもらっています。

ピストンピン上の中央に爆発力を集中させる形状になっています。

測るのにうちの91は5穴これやTZは6穴なのでアクリル板で作ります。

グリスでシールしたら使用プラグを入れて注射器で入れていきます・・・・

表面張力があるので水の場合は洗剤入れないと測れないかも・・・

SPは9.8cc 3YLは6.5です・・・・

3YLのヘッド付けたらまともに走らないか一瞬で溶けるでしょうね~

3YLでは容積が少ないのはピストンのファーストリングj上の高さ(ピストンの高さ)が低いからでそこが欠けてトラブルが多かったので92の4DP1からピストンもヘッドも変わっています・・・・・たしか94ぐらいだかアブガス禁止、無鉛ハイオク仕様になってさらに変わっているかもしれません・・

 

SPのヘッドが9.8ccなのでベースガスケットで-0.1mmで約10ccになります・・・

次回エンジンバラして調整ですね。

 

何を言ってるのかワカランコアなネタでした・・・・