伊丹空港には朝日新聞航空部の格納庫があり、私が下河原緑地に行ったときはその前に機体が引き出され、暫くは離陸の準備のために数人が周りで作業をしていました。やがてパイロットが乗り込み給油の車も離れて、ホバリングを開始、ゆっくりと旋回しながら飛び立っていきました。

 

朝日新聞航空部と言えば1937年に「神風号」が東京~ロンドン間の記録飛行を行ったことが有名で、このブログでもそのエピソ-ドを綴っています。

 

美貌なれ昭和「神風号」 | 心に残る人のこと飛行機のこと、イラストで綴る物語 (ameblo.jp)

 

戦後になり航空部出身の人達により創設された「日本ヘリコプタ-輸送株式会社」が「全日空」となっていきました。

この日のヘリコプタ-はマクダネルダグラス MD902エクスプロ-ラ-、テールロ-タ-の代わりに尾部から圧搾空気を噴出する装置を備えています。

同型機で「あさどり」がありますが「はやどり」の方は増床燃料タンクにより長い航続距離になっています。

 

航空部ヘリコプタ-の大事な役割の一つに全国高校野球甲子園大会の空からの始球式があります。始球式に使用するボールに朝日新聞の社旗をくくりつけてセカンドべ-ス付近を狙ってヘリコプタ-から落とすという伝統的なセレモニ-です。

風向きやヘリの速度を考慮に入れて狙いを定めるのは至難の業でしょうね。

 

その緊張の様子はこちらです。

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