不毛地帯1~5
山崎豊子
ドラマを先に見てしまったので、完全に壱岐=唐沢さん イメージで読んだ。
シベリア抑留の苦悩
シベリアで抑留された人たちのつらさ、大変さを知らなすぎた。
終戦後もこうやって苦しみの中にいて、
10年以上も日本に帰ってくることもできず、囚人としてとらわれ重労働を課させていた人がいたこと。
その中でなくなっている人もたくさんいること。
帰国後も「赤」として日本人からの差別や冷たい仕打ちをうけることもあったなんて。
酷すぎる。
戦争がもたらす悲劇を改めて知った。
もっと知りたい。知らなくてはと思った。
日本に帰ってきた後、近畿商事に入社し、
政治家への献金。裏工作などダーティな仕事への苦悩は深まる中、
どんどん出世街道をまっしぐらに進んでいく壱岐正。
最初は自衛隊の飛行機
アメリカとの自動車会社の提携
中近東での石油開発を手がけるまで、
会社のためというよりももっと大きな日本という国のため。という目標があったからこそ突き進んでいったのだと思う。
人格者だからだと思うけど、
部下にも恵まれて慕われる。
その中で、
妻佳子さんの死。
佳子さんは11年耐え忍んで夫の帰りを待ち、
帰ってきたと思ったら仕事仕事で家庭を顧みず、
そればかりか無言で苦悩を深めてゆく様子に心を痛めながらもどうすることもできず、
影で支え続けて、最後には事故で死んでしまう。
しかも、壱岐は心の中で千里さんを思い続けている。
うかばれなさすぎ。
つらい。
それがあるから、
壱岐が秋津千里さんと最終的には結ばれない。という結論でなんだかほっとした。
やっぱり私は妻目線だから?
最終的には、社長に引退を迫り、自分も退社する。というなんとも鮮やかな進退。
そして
シベリアで眠る人たちのために生きるというラスト。
この不毛地帯の主人公は瀬島龍三氏(元伊藤忠商事の副社長)がモデルなのだそう。
まったく同じではないんだろうけど、
こんな風に壮絶な人生を歩んでこられた人がいる。
そして、
そんな人たちが日本の高度成長を作り上げてきたんだと思う。