10月11日 東京交響楽団+ファジル・サイ@東京オペラシティ | 不完全な日常

不完全な日常

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モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」序曲 K.384


モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467


サイ:交響曲 第1番 「イスタンブール・シンフォニー」


指揮は、飯森範親。







お目当ては、もちろんサイの「イスタンブール・シンフォニー」。


この曲には、トルコの演奏家たちが参加する。




ネイ(葦笛):ブルジュ・カラダー


カーヌーン:セルカン・ハリリ


パーカッション:アイクト・キョセレルリ




3人が、ソリストのように指揮者を囲む。


打楽器の種類も多く、ステージが狭い。




オーシャン・ドラムの波の音で、静かに音楽が始まる。


イスタンブールは、黒海とエーゲ海に挟まれた都市だ。


きっと美しいところなのだろう。


「イスタンブール・シンフォニー」は、7楽章で構成される交響的組曲。


葦笛(尺八に似ている)のテーマが分かりやすい。


全体を通して、NHKの大河ドラマのテーマ曲のような印象。


いわゆる「現代音楽」ではない。


辺境の西洋音楽だ。


トルコの楽器を多用しているがその主張は控えめで、クラシック音楽としては分かりやすい。


情景描写に優れた、良い曲だと思う。


最後は、オーシャン・ドラムの波の音で音楽が終わる。


その余韻の中でイスタンブールへの憧憬を呼び起こされるとしたら、大成功と言えるだろう。


しかし評価と好みは大きく分かれたようだ。


演奏が終わるとさっさと席を立つ人たちが、少なくなかった。


一方では、立ち上がって拍手を送る人もいる。


ピアニストとしてのサイは人気がある。


自作のピアノ曲も人気がある(ぼくも好きだ)。


ところがこのような大作になると、日本の聴衆は厳しいね。

でも、作曲家としての伸びしろは大きいのではないか、とぼくは思う。