モーツァルト:歌劇「後宮からの逃走」序曲 K.384
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
サイ:交響曲 第1番 「イスタンブール・シンフォニー」
指揮は、飯森範親。
お目当ては、もちろんサイの「イスタンブール・シンフォニー」。
この曲には、トルコの演奏家たちが参加する。
ネイ(葦笛):ブルジュ・カラダー
カーヌーン:セルカン・ハリリ
パーカッション:アイクト・キョセレルリ
3人が、ソリストのように指揮者を囲む。
打楽器の種類も多く、ステージが狭い。
オーシャン・ドラムの波の音で、静かに音楽が始まる。
イスタンブールは、黒海とエーゲ海に挟まれた都市だ。
きっと美しいところなのだろう。
「イスタンブール・シンフォニー」は、7楽章で構成される交響的組曲。
葦笛(尺八に似ている)のテーマが分かりやすい。
全体を通して、NHKの大河ドラマのテーマ曲のような印象。
いわゆる「現代音楽」ではない。
辺境の西洋音楽だ。
トルコの楽器を多用しているがその主張は控えめで、クラシック音楽としては分かりやすい。
情景描写に優れた、良い曲だと思う。
最後は、オーシャン・ドラムの波の音で音楽が終わる。
その余韻の中でイスタンブールへの憧憬を呼び起こされるとしたら、大成功と言えるだろう。
しかし評価と好みは大きく分かれたようだ。
演奏が終わるとさっさと席を立つ人たちが、少なくなかった。
一方では、立ち上がって拍手を送る人もいる。
ピアニストとしてのサイは人気がある。
自作のピアノ曲も人気がある(ぼくも好きだ)。
ところがこのような大作になると、日本の聴衆は厳しいね。
でも、作曲家としての伸びしろは大きいのではないか、とぼくは思う。

