海外留学のすゝめ | 斉藤アリス オフィシャルブログ 「さいありブログ」 Powered by Ameba

海外留学のすゝめ

しばらくバタバタでブログの再開おくれちゃいました


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というのも、先月に論文の提出がありまんた


私は今、ロンドンの美大でファッションとライフスタイルを専門にしたジャーナリズムを専攻しています。

正確には大学院なので1年前後で卒業。
(日本やアメリカの大学院は2年だけど、ロンドンの院は1年で卒業。)


せっかくなので、

「海外留学いつか絶対したい

という人のために、私の海外留学への意見と学生生活について細かく書くね



留学のきっかけは、アパレルの撮影でロンドンを訪れたことイギリス



そのときの写真なるほど!


ロンドンの魅力にすっかりハマり、

「絶対ここへ戻ってきたい!ここで生活がしたい!」

と強く思いました。

当時、私は大学2年生だったので、大学を卒業したら直に留学できるよう、このときから留学資金を貯めていきました


留学といっても色々ありますが、どんな形が自分には合っているのかを探すのは大切なこと

よくワーキングホリデーでいらっしゃる方も居ますが、
わざわざ海外まで来て、毎日、飲食店でアルバイトをしたり、語学学校に通ったり、日本企業で働くのは、個人的にはもったいないなって気がします。

有意義な日々を送るためにも、まず日本でも学べるレベルの語学力は付けてから、十分な留学資金を貯めてから、旅立つことをおすすめします

日本である程度の基礎力をつけた状態で、こっちの生の英語に触れると、とても勉強になるしコミュニティーの輪も広がります。


そういう意味でも大学院はぴったりです

まず入学するのに、一定のレベルをクリアしていないといけないし、入ってからはイギリス人の先生とイギリス人の学生に混じって一緒に勉強するのだから、環境もぴったり
(生徒はイギリス人が5割、ヨーロッパ人が3割、アジア人が2割くらい)

私は日本にいたときは英語に問題を感じていなかったけど、こっち来たらシステムも違うし授業もチンプンカンプンでかなり困ったのを覚えています
留学に向けてかなり勉強したつもりだったけど、それでも、もっとしてからくるべきだったって後悔しました


また、大学院留学は、ある程度の社会経験があって自分のキャリアビジョンが明確な方にはかなりおすすめ

明確でなくても、仕事を通して、こんな風なものを作ってみたいとか、今後はこんな仕事をしていきたい、みたいなものがある人には有意義な時間になるはず



ここからは、具体的に、入学してから何をするのかを説明します。

まず、1年は4ヶ月ごとの3つの学期に分かれています。

最初の4ヶ月では、授業やワークショップ、グループワークを通して、リサーチ方法を学んだり、実際に各界で活躍している方をゲストに呼んで、お話を聞いたりします。

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海外の大学院では、きちんとした裏付けのある「リサーチメソッド」に最もこだわります

つまり、自分がどういう経緯で論文の結論に至ったかということです。

例えば。。。

私の学校では、一学期に「fashion revolution day(倫理的なファッションとは)」というテーマで5人6チームに別れ、それぞれ作品を作り展示をしました。


私のチームは飛び出る絵本を作りました。チームのメンバーはそれぞれ専門分野が違うので、それぞれの分野に合う仕事をします。例えば、ジャーナリズムを専攻している私は、低賃金労働者の現状についての記事を世界6カ国のパターンで書きました。



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(実際の絵本。私の記事は赤い箱の中に。)

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(モデルもしました。笑)


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(プレゼンテーションの様子。)


ここでのリサーチは、低賃金労働者本人、またはその筋の研究者へのインタビュー、ドキュメンタリー映像や文献を読みまくることです 自分でインタビューすることもありますが、今回はしませんでした。

特に文章を書くことを専攻している私は、英語で書くということに膨大な時間を費やします。

まず、英語で文献を読む、映像を見る、そしてそれを記録することに時間がかかる。次に自分で文章を書き、ネイティブに読んでもらい、書き直すの繰り返し。
論文は、字数がだいたい2000字から3000字のものが2本。それに反省文が1000字。
(英語の1000字は日本語に換算すると2倍の2000字くらい。)

最後には英語でのプレゼン練習
時間制限が厳しく決められているので、時間内に納まるように練習練習。。

こんな感じで最短でも丸一ヶ月は引きこもり生活です


そして二学期は、いよいよ自分の「やりたいこと」のプラン作りです

私の場合は自分一人で一冊の本を作ることが最終目標なので、本のコンセプト、内容、デザイン、読者層、研究方法などなどを論文にまとめました。

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試作ページを作ってプランを具体化します。

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地図を手描きしてみたり、色々と試す

また、それをサポートする別のリサーチ3000字(私はメディアの変遷と価値観の関係性について書いた)もあり。。あとは、インターンシップの報告書、将来のキャリアプラン、英文履歴書(1000)などなど細々とした提出物があります。

インターンシップは必須。私は2週間、ロンドンファッションウィークなどのイベントで日本人デザイナー達のPRを担当しました。これがちょー楽しかった


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(会場のセッティング)



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(ビラ配り)



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buyerpressの方への商品説明)



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(デザイナーのAtsushi Nakashimaさんのインタビュー。モデル&通訳



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(メイフェアでの漆塗りのワークショップもお手伝い。伝統工芸士の遠宮良一さん。)

盛りだくさんな2週間インターン


二学期では、丸6日を先生との英文校正に使いました

日本語で言いたい事をそのまま英語にすると、全く違うニュアンスの文章になってしまうことも多々あり。。先生に口頭で伝えたいことを熱弁

先生の英語と自分の英語を比べるとかなり勉強になります。やっぱり言葉って生き物だから素敵だし、そのぶん難しい。


そして最後の学期

この頃には授業はほとんどなく、全て自分の裁量で進めていきます。先生とは月に数回の面談をして、アドバイスをもらう程度。私はまだここの過程を終えていないのですが、1学期2学期の集大成をここでドドンっとみせるわけです
(論文7000字と、制作した本一冊、プレゼン20分、が主な卒業試験の内容です。)


「授業でないの?」とよく日本人の方には聞かれますが、日本の大学との最大の違いはここです

こっちの大学院では、提出するもん提出しとけば、ぶっちゃけ一回も学校行かなくて卒業できます。しかし、課題が複雑かつ膨大なので、先生に過程を見せてアドバイスを聞くのが必要不可欠。私はしばらく日本に帰っていた時期もありましたが、先生とスカイプしたりして課題を進めていました。



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初めての土地で最初は孤独ですが、みんな孤独なので一ヶ月もすれば仲良し


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(同級生のみんな。うしろのおじさんは知らないけど先生かも。)


ざっとこんな感じです





大学院留学にとって大切なことは、

1英語の基礎力、2明確なキャリアビジョン

というのが私の感想かな
この2つがあれば充実した時間になること間違いなし

少しでも参考になれば嬉しいですー



頑張って卒業します