どうも、ハイレゾ音楽ユニットBeagle Kickで総合プロデュースを勤める橋爪徹です。音響エンジニアとして10年ほどセミプロで活動しており、主に音声を専門としています。

現在はオーディオライターとしても活動しWEBや雑誌に原稿を執筆、イベントでも時々お仕事しております。(仕事履歴はBlog最新記事をご覧ください)

 

私は以前から、件名の商品を使っていました。

今回紹介したいのは、ECI-100という前モデルから容量を半分にして価格を下げたECI-50です。

 

同梱物一式

 

世の中には、接点クリーナーとか、接点復活材とか、いろいろな商品があります。

しかし、それらの商品には樹脂を痛めてしまったり、音色にクセが出てしまうモデルがあるそうです。

 

ECI-50は、従来の製品より細分化されたナノダイアモンドカーボン粒子を、分散の良いハイテクオイルに添加している製品。

一見滑らかに見える金属の接点やコンセントのプラグなどの表面は、nm(ナノメートル)のレベルで見ると凸凹だらけ。

そこにナノダイヤモンドカーボン粒子が入り込み、時間の経過と共に接触部に集中していくことで、接触面積が拡大し導通特性が向上するという仕組みだそうです。

金属と金属が重なり合う接点において、実際にお互いが触れあってる面積が広くなる方が電気は流れやすくなるということですね。

この手の製品で使用例が多いスクワランオイルに比べ、寿命が長く安定している、乾きにくいことが特徴とのことです。

 

ノズルは、細い金属製と、少し径が太い樹脂製の2種類を装備。従来品より細い金属製が付いたのは嬉しい。

 

ECI-100を使っていた頃から、電源ケーブルやアナログケーブルなどに試してその効果は実感していました。

音の情報量が増して、全帯域に渡りエネルギー感も向上、音場も広がって驚いたことを覚えています。

塗布後、24時間程度で効果が安定するので、使ってすぐは効き過ぎというか、少し脂ぎった感じになるかもしれません。

 

今回、それぞれの接点に使って、ひとつずつ効果を確かめてみました。

全て24時間以上経過してからの効果をチェックしています。

 

【アンプの電源ケーブル】

栄養満点、低い音から高い音までパワフルに元気よく鳴ってくれるように変化。

音が太く、コシが入ってる。しかし、特定の帯域に偏っていたり、音に余分な色付けが乗ることはない。

音像の立体感が若干増した。スピーカーより後方の奥行きはそれほど変わらないが、スピーカー前方で鳴っているような音はより前に。

あまりの変貌降りに慌てて、タップからコンセント、およびコンセントもECI-50でフルケア。

 

【ネットワークプレイヤーからアンプへの同軸デジタルケーブル】

電源ケーブルに比べて、効果はやや小粒だが、変化は確かにあった。電源系とは変化の方向性がちょっと違う。

デジタルケーブルへの塗布は、(注意してチェックしてるのに)音に集中して聴かせてくれない。音楽の中身に思わず意識を持って行かれる。

これまでの音が録音され人の手で調整された箱庭的世界観だったのに対し、ECI-50を使うと一段と生々しくエモーショナルになる。

演奏の躍動や音の色艶が増して、単に情報が増えたというより、没入感が高まる感じ。

ブラスは艶っぽく甘く耳をくすぐって、ボーカルは口元のうるおいや吐息までリアルになった。

 

【ネットワークプレイヤーからアンプへのRCAアナログケーブル】

あまりの変わりように一瞬、デジタルケーブルの入力かと疑った。

全帯域にエネルギーが満ちあふれて、音が太くなり、実態がよく分かる楽器音は説得力を高める。

ECI-50を塗布する前は輪郭は分かるが、中身がスカスカな貧相な音。塗布後、適度な艶をまとい芯の詰まった音に。

奥行きまで深まり、デジタルに比べて平面的なアナログ伝送の弱点(自宅の環境における)が見事に改善された。

なお、ケーブルだけでなく、プレイヤーやアンプの端子部に塗布しても良い。

 

【BDプレイヤーからアンプへのHDMIケーブル&アンプからプロジェクターへのHDMIケーブル】 

それほど激変という訳ではないが、色合いが自然になった。実写では顕著。濃いめの色合いが肉眼で見る感じに近くなった。

精細感も向上し、ノイズも減った。

フィルムグレイがわざと乗せてあるソースは風合いを増しているし、シャープで解像感の高いソースはよりクッキリと描き出す。

プロジェクターのシャープネスで無理矢理補正した不自然さはなく、映像ソースの本来の姿を取り戻している印象。

ただ、総じて大きな変化はない。使うことで底上げができるため、もうひと越えを狙う人にお勧めできる。

 

ECI-50は、使いすぎは禁物だそうです。

ナノダイアモンドは導通性がありますが、ハイテクオイルは絶縁体なので、使いすぎるとオイルの絶縁性が勝ってしまい導通性に悪影響があるためです。

ほんの少しスプレーして、あとは綿棒で伸ばしましょう。

右側が添付の綿棒。子供用綿棒が売ってないときはなるべく細めの商品を選ぼう。

 

今回紹介したECI-50は、無料貸し出しも行っているので、「ホントに効果あるのかな?」と不安な方は是非試してみてください。

実際に納得してから購入できるというのは、試聴が難しいアクセサリーの世界において素晴らしい取り組みだと思います。