夜11時近く。大江戸線の新江古田駅で電車を降りて、江古田通りを中野方面へ向かって歩いた。
この辺りは普段見る東京と違ってとても落ち着いた静かな住宅街で、高い建物も無ければ、この時間には人もほとんど歩いていない。
少し道に迷った。地図を見直しまた歩く。関東バスの江古田三丁目停留所を目標に歩くといい。それを見つけたら目指す場所はすぐそこだ。


『江古田湯』
中野区江古田3-5-12
03-3385-7800
営16~24時
月休
大江戸線新江古田駅から歩いて10分くらい



江古田通りから脇道に入ると、[江古田湯→]と書かれた看板が目に入った。その先はすごく細い路地。
『こっちか、、、でも、ここ入って行っていいのか??』
半信半疑で建物沿いに進むと、
『オオオ』
行き止まりを直角に曲がる道、段差を上がる為の石階段、、、昔のドラマで見たような風景がそこに。
『ホホホホこれは』
見ればきっとそう思う。岸辺のアルバムや銀河テレビ小説、スタジオのセットのようだ!。

「こんばんは」
明るく奥さんが出迎えてくれた。それだけで気持ちが嬉しくなる。
フロント式の番台で犬が描かれたオリジナルのスタンプを捺してもらってから浴場へ向かった。

脱衣場も浴場もとても広く感じた。それに浴場は、床、壁、天井が皆白く、蛍光灯も多いのでとても明るい。
風呂は、左側に円形の湯船がつきだしている特殊な形で、その円形部がバイブラ風呂。そしてその奥が打たせ湯になっていて、右へ、電気風呂、更湯、ジェットが吹き出す座風呂と並んでいる。
湯温は45度くらい。入る時一瞬熱いが、入ってしまえば適温だ。
中でも異色の打たせ湯は、壁のボタンを押すと上からお湯が落ちてくるようになっていて、滝行ならぬお湯行気分を味わう事が出来るうえに、肩や首の凝りをその刺激で癒す事が可能な面白い風呂だ。

遅い時間に行った事もあって、しばらく経つと浴場にいるのは俺だけになった。広い空間と風呂を独り占め。貸し切り状態。なんという贅沢か。ラッキーこの上なかった。


風呂からあがってしばらくし、扇風機にあたりながらなんとなく浴場の中を眺めたら、裏から清掃の為に入って来ていたご主人が、カランを一つ一つ丁寧に拭いている後ろ姿が見えた。普段目にする事はない、銭湯を経営されている方の、地道な作業だった。


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