『これはキウイフルーツの畑じゃ、
ルーチェはこれが大好きでな、
もともとルーチェはこれの匂いにつられて
この家まで来たと言っておった、
私がワインを、
ルーチェはこのキウイを食べて一緒に歌ったもんじゃ』
「あ~、確かにいい匂い、
でも力が抜ける・・・・・・」
『死んだと分かってても・・・・・・
この匂いに釣られて、
いつかひょっこり戻ってくるんじゃないかと思って
今でも栽培しておるんじゃ、
いや、
帰って来なくてもこの畑を見ているだけで
私はルーチェのことを考える、
この畑があるうちはルーチェは
少なくとも私の心の中で生きておるんじゃ、
守りたいんじゃこのルーチェのキウイ畑を』
「心の中で・・・・・・・」
『それとな、ゴッツ、
一つ安心してくれ、
ルーチェのロボットはな、
バックアップ・・・と言ってもわからんか、
要するにルーチェの心は
次のロボットにちゃんと引き継ぐことが出来るんじゃ』
「そうなのか?」
『ああ、
もしゴッツが次にロボットのルーチェに会っても
ちゃんとゴッツのこと覚えておる』
「そうなんだ~、
安心したよ、
そういえばルーチェは今どこにいるの?」
『ロケットのある部屋で,
夜の為にお休み中じゃ』
「実は、明日、日本に帰ることになったんだ、
ルーチェに挨拶してきてもいい?」
『ああ、
声をかければちゃんと起きるから
行っておいで』
「うん、ありがとう」
たしかここを曲がって、
そうだこの部屋だ、
真っ暗で何も見えないよ、
“ドン”
イタタタ、何かにぶつかったな、電気とかないのかな
“ポチ”
なんか押しちゃった、電気点くかな、
“ウイーン、ガッチャン”
あれ?
どうしたんだ?
部屋が狭くなったのか?
あっ、明るくなった、
博士が走ってきている、
何か怒ってるの?
おかしいな声が聞こえない。
“ザザッザザッ”
突然目の前のテレビが付いて
そこには博士が映っていた。
『ゴッツ、聞こえるか!?』
「博士、なんだ、どうしたんだ?」
『どうしたんだって、
なんでゴッツがロケットに乗っておるんじゃ!?』
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