もう傘寿。
この命、儲けものと言えば、まぁ、儲けもの。
なのに、何もする気が起こらない。
幼馴染みの旧友から、また電話。
「夫婦は先に逝った者の、勝ち」
まぁ、そう言わンと、残りの人生、楽しンでみたら~。
慰めてみるのだけれど・・。
「お前は、いつも、気楽でエエのぉ~」
そう見えるのは、他人の花が赤くみえるだけ・・。
跡取りもいない独居老人、
人生の集大成に、この世に、何か、
生きてきた証を残さないことには・・。
と、気持ちが焦っている。
時々刻々、時が過ぎていく。
日が暮れて、一日を振り返ってみれば、
何の実績、成果もなく、ただ、日が暮れて・・。
怠け者の頭の中は、悪魔の仕事場。
日本語に直訳すれば、
『小人閑居して、不善をなす』
そんな時、絵で頑張っている若者を見つけて、
「爺のため何か、一つ絵を描いてくれませんか?」
と、依頼。
あまりご負担を掛けるのも、申し訳ないので、
期限は設けませんし、試作品、失敗作でも結構です。
一筆、譲って頂けないでしょうか?
すると、すぐ承諾とのご返事。
仕事の合間にということで、
期限は来年三月。
一生懸命描かせて頂きます。
爺々、俄然、元気が出てきた!!
爺々、若者から、元気もらっているね。
これ、爺々の、夕映え作戦!!