みんな待って。


早足過ぎる。


後ろには暗い黒い影。


順番なんて気にしないつもりでいたのに


私はなかなか光の中に出られなくて。


焦ってみたり妬んでみたり、


立ち止まったまま気持ちだけがぐるぐるしている。


しあわせってどういうことを言うの。


女に産まれたからには、


命を繋ぐことをいうのかな。


夢を叶えること即ち幸せだと、初めて夢を抱いた日からずっと変わらないイコールが


歳を取った今、崩れかけている。


愛されること、家庭を持つこと、子供を持つこと。


かたくなに認めなかったけれど、


そういう"しあわせ"を私も夢見ている。


そして恥じている。


私はそういう女の子じゃない。


そう言い続けて生きてきた今までがあるから。


人として生まれたからには、自分の理想の自分を手に入れたい。


理想を追い求めて追い求めて、そのさきに何もなくて狂ったとしてもそれも本望。


ずっとそう思って生きてきた。


オヨメサンを夢見ることも、オカアサンを夢見ることも、ずっと禁じてきた。


だけど。


理想を追い求めているはずなのに、この空っぽ感はなんなの?


どうして毎日


しあわせになりたい


って思うの。


同い年の女の子が、母になる喜びを語り出す。


至上の幸福だと。


私にはそんな未来見えないよ。


世界中の女の子が家庭に入っても、自分だけは理想を求めて孤高でいるつもりでいた。


無い物ねだりをしないための予防線だったのかな。