ウイグル旅行記 4:カシュガル旧市街 1 | 旅中毒

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2019/8/12

 

カシュガルで初めての朝ごはん、と言ってもただのホテルのビュッフェですが。軽めにしておきました。特に理由はない。軽いと言うか、普通に量があるな、今見ると。

 

 

今朝は受付に英語を喋る人がいたので、いろいろ教えてもらいました。「ホテルには昨夜と今夜の2泊を予約してあるけど、夜行列車に乗るので夜にチェックアウトする」と伝えることができて良かった。更に、タクシーに乗る時に困らないように、「旧市街」という言葉とホテル名を、ウイグル語で書いてもらっておきました。言葉が通じると楽だなあ。

 

おかげで無事にタクシーで旧市街へ到着。例の大きな門のところで降ろしてくれました。これね。

 

 

しかし、昔ながらの町を見に来ているのに、なんでいちいちこういう張りぼてみたいなの新たに作ってテーマパーク宣言せずにいられないんだろう。クソダサいと思うんですが。

 

そして、門のところはえらい人混みで全然通れない。何かショーをやるらしく、通行止めになっている模様。たぶん、音楽とダンスとか、そんなんでしょう。ショーなんか見たくもないのになあ、邪魔くさい…と思っていたけど、まあ、城塞都市ってわけでもないので、門からしか入れないってわけじゃないのだ。 てことで壁に沿って道を歩いて行き、別の小さな道から入りました。

 

さて、旧市街の中。

 

 

なるほど、テーマパークと化していると言われるのもわかる。雲南省の麗江でも見た光景。大通り沿いの家屋はピカピカに修復されて(建て直されてるのもあるかも)、土産物屋と飲食店がずらずら並んでいる。もちろん昔も商店街だったのだろうけど、それはあらゆる種類の生活のためのお店だったはずだ。

 

こう言っては何ですが、最近インスタグラマーとかが「ウイグルって思っていたよりずっとおしゃれで可愛い💓」なんて書いてキラキラした写真を上げているのをよく見まして、少々イラッとしてしまう。地元民から土地家屋を取り上げて追い出し、商業施設にしてしまったのに、それを「きれいになって良かった💓」とか思ってるなら、どうなんそれって。

 

屋台の横に、監視カメラのポール。まあ、繁華街の監視カメラは先進国でもよくあることですけど。日本にだってある。

 

こういう道って素敵。私、段差に弱いのよね。階段とか崖とか。

 

この地にウイグル族が到来したのは9世紀のことだって。モンゴル高原から、キルギス族に追われたウイグル族が大挙して逃げてきて、当時この地にあった熾俟国を飲み込んで定着。その後、この地の支配者は次々に代わっていきますが、その流れの中でカシュガルがこの地方のイスラム教系ウイグル族の中心の町となっていったそうな。18世紀、清の時代に皇帝の直隷州となり、19世紀にはこの地方に置かれた疏勒県の一部になり、中華人民共和国の設立後にカシュガル市になっている。(書いていないだけで、この間にものっそい色んな出来事が)

 

先日、40年前に放映されたNHKのドキュメンタリー「シルクロード」の再放送を見ていたら、ウイグルも出てきましたよ。あの頃はまだまだ緩くて、ウイグル族の人たちが独自文化を守って生活していたのに、今では強制収容所が建てられ、強制不妊治療が行われ…。

 

私はもう本当にただの観光客なので、深いところまで見ることもなく物見遊山に終始しましたけど、いろんなこと、心に留めておくのは必要だと思う。

 

で、観光客としては、あちこちに地図が立っていて現在地も示してあるのはありがたかった。旧市街らしく迷路なもので。

 

 

ところで、雰囲気の大事な旧市街だからってことなのか、家の外にはきれいな目隠しが。

 

ガス管とかメーターとか、そういったものを隠しているのね。蓋が割れてむき出しになってるけどw