夜更けに電話が鳴った時私は… その2 | 旅中毒

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私は深夜の電話に少々つらい思い出があります。


昔、とある趣味の集まりにおいて世話役をしていました。


その役に就いたばかりの頃に、深夜の電話に悩まされることが続いたのです。相手は、入会したばかりの学生さんでした。 入会して、思う存分趣味の話ができる相手ができたことが嬉しかったのだろうと思います。彼女は、頻繁に電話をかけてきました。


携帯はまだまだ普及してなかった頃だから、家電に。 当時私は社会人になったばかり。入社直後から深夜まで残業する日々でした。


ですので、最初は、彼女が電話をかけてきても私が捕まらないことも多かったのですが、そのうち彼女は、私の母が宵っ張りで、深夜の12時までなら確実に起きていることを知りました。そして、それくらいの時間に電話をかけてくるようになりました。


今日は午前様にならずに帰れた、ゆっくりと寝よう、と早々に布団に入ったところに、電話が来る。


世話役になったばかりで、会員に好感を持たれたいという思いもありまして、私はつらいのを隠して電話に応じました。1時間、2時間の長電話。毎日残業で遅いことも、それに加えて早朝出勤だってあることも、休日出勤が頻繁であることも、だから毎日疲れていることも、伝えました。


でも、彼女は 「大変ですね」 と言うだけで、私が言外に伝えたかった『貴方からの電話に困っている』 という言葉は汲み取ってくれませんでした。


彼女の電話よりも後に帰宅したら、彼女の 「何時になってもいいから電話下さい」 という伝言が残っていることもありました。何かあったのかと思い電話すると、用事は何もなく、いつもの趣味の話が始まる。


またある時、徹夜することになったのでいつものように家に電話して母親にそれを告げると、また彼女からの 「何時になってもいいから電話を」 との伝言を伝えられました。翌朝の納期に間に合わないかもとテンパってる頭では、今夜は電話できないよと電話するのすら嫌で、そのまま仕事に戻りました。そして翌日の夜にまた電話がかかってきて、「私3時まで起きて待ってたんですよ!」 と責められました。


そんなある晩、私が布団に入って眠りかけた時に、彼女からの電話がかかってきました。


今回は珍しく、用件というものがありました。そして、その用件の話しが終わった時、私は淡々とした声で言っていました。


「用事はそれだけかな」

「え? はい」

「そう。じゃあ、おやすみなさい」

「え……はい、おやすみなさい」


そしてその日以降、電話はかかってくることはありませんでした。


ついに彼女にも私が嫌がっていることがわかったのでしょう。でも、あんなわからせ方をすることはなかった。仕事が忙しくて疲れているから頻繁な長電話は無理だと、私がさっさと伝えていれば良かったんですよね。私が彼女に、私が嫌がることを続けさせていたんです。彼女の行為は確かに非常識ではありましたが、言えばすぐにやめてくれたはずなのに。


彼女は別にそれで退会するわけでもなく、会えば普通に接してくれましたけど、嫌な思いはさせただろうと思うと、申し訳ないことをしたと今でも思います。


ともかく、こんなこともありまして、「深夜にかかってくる大した用事でもない電話」 には相手の意思によらず勝手に攻撃性を感じてしまう、被害妄想が未だに治らないのでした。


付き合っていた人からの23:30の残業中の電話だって、キッパリ断わりゃ良かったのに、付き合い始めたばかりで遠慮があって言えなくて、その結果、丸ごと排除しちゃったわけだし。今はもうそんな時間に電話なんてかかってきませんけどね、大抵はメールだし。