自分は定年になる迄は防水工事業を営む会社に勤務しており、建築現場で作業をする技能員の技能検定試験の検定委員を4年間やっておりました。
検定委員を2年以上行うと技能検定試験の際に技能試験は免除され、学科試験のみ合格すれば一級技能士になれるということだったので、せっかくなのでチャレンジしてみたのでありました。
厚生労働省のホームページを検索すると「技能検定試験の免除一覧表」というのがあります。
自分は「職業能力開発行政関係」に該当し、「都道府県技能検定委員2年以上」のところをみると、確かに「技能検定試験の免除の範囲」として「実技の免除」とあります。
自分が一級技能士の資格を持っていてもどうなるものではありませんが、国家資格なので損はないだろうと思い、受験の申込みを行い試験当日を迎えたのでありました。
【2022年(令和4年)1月30日(日)】
自分は毎週日曜日の午前中は如何なる天候であっても必ず10kgの水を背負って20kmを歩いておりますが、当日は日曜日だったので、試験会場である四谷の上智大学まで歩いて行くことにしました。
ここからが本番です。AM10:00に学科試験開始。過去2年ぐらいの過去問を勉強しておけば大丈夫という話しだったのでそれなりの準備はして来ましたが、落ちたら格好がつかないと思うと変な緊張感があり、もんもんとしながら時間が過ぎます。それでも1時間少々で終了し、帰りは電車に乗って帰宅しました。
3月11日(金)合格発表があり、結果は合格。防水施工の「塩化ビニル系シート防水工事作業一級技能士」となりましま。
ペーパードライバーは日頃車の運転をしていなくても車の運転をすることは出きると思いますが、自分は一級技能士であっても実際の施工をする技量はありません。
長い間施工管理や検定委員をやって来たので当然施工方法やポイントは理解していますが、真似事は出来ても正確な施工は出来ません。
よって自分は厚生労働大臣が認める一級技能士でありながら、正に紙の問題用紙の解答をしただけのペーパー1級技能士なのでありました。