しばらくの間続けていた蒸気機関車の撮影で、すっかり「撮り鉄」になってしまった自分。撮るものが無くなってしまったので、いずれ変わって行くであろう札幌駅と車両の姿も残しておこうと思い、年末の一日札幌駅にへばり付いてみたのでありました。



【1975年(昭和50年)12月27日(土)】


現在の札幌駅より一条分南側にあった四代目の札幌駅。北海道開拓の村の札幌駅が三代目らしいです。「札幌駅名店街」は懐かしく、駅前にアイスクリームや焼とうきびのワゴンがあったことに驚きます。


札幌駅北口。何も無かったというイメージです。

切符売場で入場券を買って駅の中へ入ります。大人30円、小人10円なり。この時代自動券売機などはありませんでした。

当時、駅の構内に流れる駅員さんのアナウンスが大好きで、その声といい、流暢なアナウンスといい、道内各地の行先を告げる案内が最高でした。録音しておけば良かったと凄く思います。

駅の中の旅客運賃精算所。

駅名表示板。ホームに列車が入って来た際の駅員さんのアナウンスは「さっぽろ〜、さっぽろ〜」では無く、「さっぽ〜ろ、さっぽ〜ろ」が正解です。


1番ホームの南出口。国鉄バスのりばの表示の他、「橋本釣具店」、「白金温泉ホテル」、「第一滝本館」の看板が見えます。

1番ホームから2番ホーム方面を望む。「大雪荘」、「ラーメン寳龍」、「メガネの水野」の看板が見えます。

6番ホー厶。立喰いそば屋の前でおじさんがハトに餌をあげています。

6番、7番ホーム。左側奥に「東芝冷蔵庫」の看板あります。冷蔵庫に特化しているところが凄いです。

0番ホーム。定山渓鉄道が乗り入れていた時の名残とのこと。定鉄には雪まつりの真駒内会場に行く際に一度乗ったことがあります。

ディーゼル機関車のDD13型126号機。入替え作業で活躍していました。

ディーゼル機関車のDE10型1601号機。運転室の前後の長さが違うところが特徴。ホームの屋根の上にセンチュリーロイヤルホテルの回転レストランが見えます。未だ現役の様です。

ディーゼル機関車のDD51型1045号機。客車を牽引していました。当時は蒸気機関車を廃車に追いやった立役者みたいなイメージだったと思います。

キハ17型気動車による普通列車。

キハ22型気動車による岩見沢駅行き普通列車。

キハ55型気動車による急行列車。

キハ58型気動車による急行列車。普通列車用と急行列車用とでは窓廻りと本体の色が逆転しているイメージでしたが正しいでしょうか?

3番線に入って来たキハ82型特急気動車の「おおぞら」。右上に見える「日本通運」のオブジェが懐かしいです。

同じく6番線から出発するキハ82型特急気動車の「おおとり」。「おおとり」は函館から来て札幌で向きを変えて、遠軽で再び向きを変えて網走まで行くという長丁場の列車でした。

9番ホームで待機する711系電車。後に塗色が変わりましたが、自分は初期の色の方が好きでした。

485系特急電車の「いしかり」。北海道の電車特急のパイオニアです。

「いしかり」を跨線橋の上から。デビューは華々しかったものの、内地の寒冷地を走って来た車両も北海道では勝手が違った様で、故障続きで苦戦していました。

駅の風景、車両共にほとんどが今では見られなくなってしまったと思われ、48年という時の流れをしみじみと感じてしまったのでありました。

つづく