北海道蒸気機関車撮影記(その1)



1975年(昭和50年)  自分が中学1年の時、ゴールデンウィークに札幌の自宅から岩見沢まで自転車で遊びに行き、岩見沢駅近くの踏切でひっかかった際に、前を通過して行ったのは蒸気機関車でした。幼少の頃、小樽のおばあちゃん家に行く時に良く蒸気機関車が牽引する汽車に乗っていましたが、久しぶりに見て「まだ走っていたんだ!」と思うと共に走る姿に感動しました。調べてみると年内で全廃となるとのことで、それならばその姿を写真に残しておきたいと思い、度々出掛けてみることにしました。


しかしながら写真などは撮ったことが無く、父が持っていたヤシカのカメラを借り、露出やシャッタースピード、ピントの合わせ方、フイルムの入れ方を教わり、写真撮影ド素人が走る蒸気機関車の撮影に臨んだのでありました。


〘注意〙

写真は近年、カメラ屋で当時のネガフィルムをデータ化してもらったものであり、四十数年前のネガは劣化していた為、お見苦しいものであることをご了承下さい。 



【1975年(昭和50年)6月1日(日)】

 岩見沢第一機関区


初めての蒸気機関車撮影はこの前その姿を見た岩見沢としました。この前の踏切へ向かっていると早速C57144が接近して来たので慌ててシャッターを切りました。


踏切横の跨線橋の上で待ち構えていると現れたのは石炭列車のD5160。

振り返りざまにシャッターを切ります。このD51は第一次型といわれる煙突、給水加熱器、砂箱、蒸気ダメをカバーに納めた独特の形態が特徴で、その姿から通称「ナメクジ」と言われていました。

機関庫の中に入れてもらい撮影したD51915。こちらはD51の量産型。右側に見えるのはDD51型ディーゼル機関車。

引き込み線に佇むD51397。釜に火は入っておらず廃車になったものかと思いましたが、その後しっかり本線で活躍していました。

大正生まれの9600型蒸気機関車の9654。晩年は本線は走らず、機関区駅構内の入れ替え作業を行っていました。

こちらはC5744。この機にも釜に火が入っておらず煙突も錆び付いていて廃車なのかと思いましたが、その後本線で客車を引いて活躍していました。

室蘭本線へ向かうD5153ナメクジ。

こちらも室蘭本線へ向かうD51150。岩見沢駅を出発後は函館本線の電化区間の隣りを走る為、撮影には架線が邪魔でした。

当時はカラー写真を撮るにはフイルム代、現像代、プリント代共に高かった為、こづかいが乏しかったので白黒写真が基本でした。しかしながら第1回目の写真撮影は何故かカラーフイルムで撮っていたのでありました。

つづく