次の日も、そして次の日も、彼は料理を作り


ギターを弾き、歌を歌ってくれた。


何日も二人は毎日同じ時間を過ごした。


何も変わりのない毎日。


でもそれが彼女にはとても居心地が良かった。


安心できる平穏な毎日。


彼女にとってこんな毎日が幸せだった。



いつも彼女がtakaを見つめると


takaもじっと彼女を見つめ返した。


その表情は少し寂しげで


それでもとても優しかった。


お互い何も聞かず、何も言わず、

もうずっと前から一緒に居るのが当たり前のように・・・。




彼女はすっかり彼に夢中になっていた。



taka・・・・とだけしかわからない。


どこの誰なのかもわからない。


ミステリアスな彼にのめり込む自分に


彼女は気付いていた。




そんなある日、彼女は出かけなくてはいけない用事の為


いつもは着ないワンピースを着ようとしていた。



「どうしたの?どこかへ行くの?」


「ええ、そう、一日出かけるわ」


「そうか・・・」


「あの、ちょっと、後ろのファスナー上げてくれる?」



彼は彼女の長い髪を横にわけると


丁寧にファスナーを上げ、ホックをかけた。


その手のぬくもりに彼女は内心ドキドキしていた。



「ありがとう」



しばらく彼はじっとその場に立っていた。



「綺麗だね・・・・」



そう一言言うと、彼女の髪をかき分けたうなじにキスをした。