愛する人の命を救うために自分の五感を失うという過酷な運命を受け入れるヒロイン(永野芽郁)。

 

いろいろ辛いことがあってもどうせ最後はまた奇跡が起こってハッピーエンドなんでしょ?と思いながら見てしまう自分が嫌になるが、脚本や演出、役者の演技が秀逸。

 

 

ロケ地の選定もいいが、夜間のシーンのライティングも素晴らしい。

 

 

 

長崎の情緒あふれる背景をバックにした非情な運命の純愛ストーリーは前のクールの神戸を舞台にした「たとえあなたを忘れても」の既視感を感じながら見ていたが、たまたま録りためていた4,5話を連続で見て号泣。この神回2話はセットで泣かせる仕組みだったのだ。

 

 

第4話、観覧車で嘘の恋人に対する恋心という形で実は目の前にいる真の恋人の太陽君(山田裕貴)に間接的に告白する。本当はあなたのことが好きなの言えないというつらさで微笑を浮かべながらも涙だけが出てくるという難しい演技。こっちもいっしょに落涙してしまった。

 

 

 

「私ってこんなに幸せだからどうか私のことを忘れてください」という偽のサイン

が泣かせる。

 

第5話では五感のうち味覚、嗅覚がが失われていく中、さらにヒロインのこれまでの人生の支えだった祖母までがんであと数か月の命だと告げれれる不幸のオンパレード。

 

こういう重たい展開と視聴率は5%台で右肩下がりで駄作扱いするネットニュースが多いが、そういうコタツ記事を書いている輩にお前らちゃんと見てから記事を書けといいたい。

 

奇跡を起こした謎の「案内人」の女(松本若菜)が、終始ヒロインの過酷な運命を可哀想すぎて、何とかできないかと見守りながら思っているのだが、その表情がイイ。

 

 

彼女がここまで雨に肩入れする理由は彼女自身死ぬまでに何か辛い事情があったんだろうと推測される

 

 

 

前回の観覧車での告白が、ちょっとした事情で高校生の時に渡す筈だった手紙と同じ内容だったことを知った太陽君。

 

 

バスを追いかけてくる太陽

 

 

そしてお決まりの足がもつれての転倒

 

 

ベタっちゃベタなんだけど。

 

 

死ぬはずだった太陽君の起こった奇跡については秘密にする筈だったが、五感を失うということをちょっとずつ話しちゃうのは反則ではないかとツッコミたくなるところではあるが、今クールでは「不適切にもほどがある」、「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」、「大奥」など良作がいくつかあるが、本作も次回を待つ作品の一つとなった。

 

なぜかTverでは神回の第4話だけが見られない。FODへの誘導目的か?