東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」展でこれは、と思う作品、《植物のトルソ》の主観レビューをお届けします。
本作は、一見すると「人の体」と「植物」が溶け合ったような、有機的で不思議な彫刻です。
植物のような形は、丸みを帯び、優しい印象を受けます。
作者のアルプは、「自然の法則や成長」に関心が強いので、「自然の穏やかな形に価値を見た」と読むことができます。
葉や樹皮は無く、自然の本質を表現していると思われます。
まとめると以下のようになります。
植物の丸みを帯びた形態は、攻撃性を排した穏やかな生命感を生み出している。これは作者が自然の形に見出した調和や安定を反映していると考えられる。葉や樹皮といった具体的要素を排除している点は、個別の植物ではなく、「生命の本質的なかたち」を抽象化しようとした意図の表れとも読める。結果として、鑑賞者にとって親しみやすく、触覚的な魅力をもつ存在となっている。
ジャン(ハンス)・アルプ(1959)《植物のトルソ》大阪中之島美術館

