アーティゾン美術館で開催中の「モネ没後100年 クロード・モネー風景への問いかけ」展でこれは、と思う作品、《洗濯女のいる風景》の主観レビューをお届けします。
本作は、ノルマンディー地方の水辺の風景を描いた風景画です。
広い空、川、小さな船、村の家々、そして手前で洗濯をする女性たちが描かれています。
画面の手前では、川が斜めに流れる形で描かれています。
この斜線は、画面に動きを与える、視線を右下の人物へ導くと、いう役割を持っています。
そのため、水の流れ→洗濯する身体の動きを想像させます。
空は、厚い雲、切れ間の青空、光と影の混在、という不安定な空模様になっています。
そのため、厳しい生活状況の象徴という読み方ができます。
人物は小さく描かれていますが、身体をかがめている、水に手を入れて作業している、という姿勢が見えます。
ここから、労働の大変さ、日常の重さを感じ取れます。
同時に、淡々と働く、自然の中で生活を続ける、という静かな強さも感じられます。
ここから、生きる逞しさを感じることができます。
つまり、「厳しい生活の中でも働き続ける女性の強さ」という意味を読み取ることができます。
ウジェーヌ・ブーダン(1873)《洗濯女のいる風景》カーン美術館(オルセー美術館からの寄託)

