高崎市美術館で開催中の「5つの部屋2026 5つの小宇宙へようこそ」展でこれは、と思う作品、アンディ・ウォーホル(1967)《マリリン・モンロー(マリリン)》高崎市美術館蔵 の主観レビューをお届けします。
本作は、アンディ・ウォーホルが1967年に制作したシルクスクリーン作品で、20世紀の大衆文化や消費社会を象徴するイメージを、芸術として再提示しています。
肌が赤、髪が青、背景がピンクといった現実離れした配色は、自然な肖像というよりも“イメージ“としての顔を強調しています。
彼女は、自己と舞台が作り出す世間のイメージとの乖離に苦しみ、睡眠薬大量摂取により死去しました。
そこから、本作はウォーホルが色彩によって人為的に作り出したマリリン、つまり、舞台が作り出した虚像としての彼女を誇張した像と捉えることができます。
また、色彩の下に表情が隠されていることから、人間の内面が、色と記号によって覆い隠されている状態と読めます。
鮮やかな色は幸福や魅力の仮面であり、その下にあるはずの感情は見えなくなっているのです。
まとめると、マリリンは「作られたスター」であり、ウォーホルは色彩によってその人工性を極端化した結果、彼女の本当の表情や内面は見えなくなり、それ自体が彼女の生きた苦しみを象徴している、と言えるのではないでしょうか。

