迎  春

 

  ご無沙汰しています。

 ”五月の風をゼリーにしてぼくに持ってきて下

 さい”と頼んだのは、夭折した立原道造でした。

  昨夏、何とか完成をみた軽井沢の山小屋に暮

 してみての一番の印象は、道造ならきっと喜ん

 だにちがいない広葉樹の喬木(クリ、ミズナラ、コブシ,

  クルミ)の梢と同じ高さのベランダでの生活でし

 た。微風と、まぶしい程の朝陽を浴びての食卓、

 まだ青いクルミの実をリスが払い落している音

 の聞こえる昼下がり、美しいベニシタバが外灯

 に飛来する夜・・・・・。

  新たな夏の訪れが待ちこがれます。

  厳冬期のおわる4月から利用可能ですので、

 ご連絡の上、お出で下さい。

   (TEL 0267ー42-46491

  本年も宜しくお願い致します。

           1995年 新春