昭和30年代から40年代にかけて、少年向けの科学雑誌の付録や工作キット、電子工作の入門用として、多くの少年たちを夢中にさせたものに「ゲルマニウムラジオ」がありました。
まだラジオを高価だった時代に、電池やコンセントなどの電源を一切必要としない、究極の無電源ラジオです。放送局から飛んでくる電波そのもののエネルギーだけを使って音を鳴らす仕組みになっています。
ゲルマニウムラジオの特徴は、電波のエネルギーをそのまま音声信号に変換するため、ランニングコストが一切かかりません。
主な部品はアンテナ、コイル、バリコン(選局用部品)、ゲルマニウムダイオード、クリスタルイヤホンの5点だけです。
スピーカーを鳴らすほどのパワーはないため、極めて小さな電力でも効率よく音を鳴らせる「クリスタルイヤホン」で聴くのが鉄則でした。
当時は、CQ ham radioなどの専門誌や「初歩のラジオ」「科学と学習」といった雑誌に毎年のように工作記事や付録が登場していました。「HOMER」などのブランドからプラスチックケースに入った完成品やキットも安価で販売され、お小遣いで買える最先端のガジェットでした。
現在でもそのシンプルな構造から、NHK放送博物館 などの夏休みイベントや学校の理科の実験、電子工作キットとして親しまれ続けているそうです!

