歌謡曲の黄金時代だった「昭和」。印象に残っている曲を取り上げます。


今回は吉田拓郎の「イメージの詩」

彼のデビュー曲であり、初期の代表曲です。



1970年6月にデビューシングル盤として発売され、その後、同年11月に発売されたアルバム『青春の詩』に収録されたバージョンは、シングル版よりも長く、アレンジも異なっています。


私がこの曲を最初に聞いたのはたぶん高校生だったと思いますが、歌詞のメッセージ性が強くて何を言いたいのかよく分かりませんでした。(笑)


「これこそはと信じれるものが/この世にあるだろうか 信じるものがあったとしても/信じないそぶり」

出だしからいきなり哲学的です。


1960年台後半は、世界的に学生運動が盛んで、ベトナム反戦運動や労働運動と結びつきながら、若者たちは権力に対する激しい戦いを展開。そして音楽もまた政治的な力を持っていました。


しかし70年代になると学生運動は徐々に下火になり、若者は信念を失い、信じるものがあっても、そうした空気の中で「信じないそぶり」をするようになったのでしょう。


「古い船をいま、動かせるのは古い水夫じゃないだろう」

というフレーズは、体制を変えるのは古い世代ではなく、新しい世代であるという強いメッセージ。


「イメージの詩」は、体制への批判的な視点やメッセージ性の強さから、当時のフォークソングを代表する一曲となりました。


この曲がヒットしたことで、フォークソングが従来の叙情的なものだけでなく、社会的なテーマを扱うジャンルとして認知されるきっかけにもなりました。


多くの若者が吉田拓郎の言葉に共感し、絶大な支持を集めるきっかけとなった、彼のキャリアにおいて重要な楽曲ですね!